小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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広域観光(1) 他地域との連携

後志との連携
後志は一つのまち




旅行の目的
 私たちにとって旅行の目的は、行く地域にあるのではなく、地域が持つ何かを目的にしています。たとえば「ハワイへ行こう」という目的は、ハワイの「暖かさ」や「カラッとした気候」「外国という開放感」「日本人が多い安心感」「陽気な雰囲気」「ブランドショッピング」などが目的です。その目的が少し違ってくればグアムとか沖縄という選択肢も生まれてきます。事実上言葉では「ハワイへ行く」のですが、本当は「ハワイが持っている条件に触れに行く」という意味が込められています。また逆に「求める条件を持つのがたまたまハワイ」という意味にもなります。
 こういったニーズには慣行といって慣れ親しむ傾向も生まれ、どうしても「ハワイでなければ駄目」という意識も生まれてきます。これが地域ブランドです。したがって旅行目的は「地域が持つ条件」という一般的な場合と、「地域ブランド」という特殊な場合とが混在していることがわかります。

観光客にとっての市町村の区別
 このように旅行者のニーズを分析してみると、受入側の観光地では、「自らの特徴を磨く」方向性と「足りないものを補う」方向性の両方が必要であることが見えてきます。
 ここでのテーマは「足りないものを補う」という視点に立つことです。
 この視点に立てば後志20市町村の区別は行政上のことで、観光客には大きな意味を持たないといってもいいでしょう。ただ便宜上や伝達のしやすさから地域名を持ち出しているのです。
 つまり、小樽に足りないものを他地域との連携で補い、さらに相乗効果を図るために、双方が互いに宣伝し合う姿勢が大事になってくるのです。

他地域との連携
 ここでの他地域を後志に限ってその必要性を紐解いてみます。
 なぜなら、行政(後志支庁)も観光振興が仕事の一つになっているので、様々な管内連携を支援してくれるという利点があるからです。また歴史的にも海岸沿いの9市町村は皆「鰊」を資源として形成され、札幌という北海道の大都市から近いという共通点があります。
 特に観光戦略を練る場合、最も人口の密集する札幌をターゲットにすることはリアリティの上で欠かすことができないので、このマーケティング上、最大要因の札幌近郊を共通項に、後志を一つのまちとして考えることがいかに重要かが理解できるでしょう。

現状
 さて、現実はどうでしょう。不思議なもので、同じ地域に長い間住んでいると、行政上の区分でありながら、ナショナリズム(民族的情念)のようなものが植え付けられていきます。それは特に近隣町村であればあるほど敵対する関係が濃くなってきます。「ゴミ処理問題」「道路問題」「雪捨て問題」「医療問題」などによってそれが生じてきます。
 まさに同床異夢・総論賛成各論反対といった現象が深く根を下ろしています。したがって、連携が重要だと誰もが思っても、現実ではそう簡単にいかないという実感があります。
 本シリーズでは、様々な連携の可能性を取り上げ、その問題点も深く掘り下げていきたいと思います。