小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地域経済(2) 経済を読む

地域経済とグローバル化
小樽商科大学
ビジネス創造センター 
センター長・教授 海老名 誠


アジアの経済発展
 アジア経済が急速に発展したのは1970年代です。アジアは、今や「世界の成長センター」と呼ばれ、世界で最も期待される地域ですが、1960年代までは「貧困」の代名詞でもありました。
 勿論、アジアでは日本が一番早く経済発展を達成し豊かになりました。日本を追うように豊かになったのはアジアニーズ諸国と呼ばれる「韓国・台湾・香港・シンガポール」の4カ国・地域です。さらにアセアン諸国の「タイ・マレーシア・フィリピン・インドネシア」が続きます。1980年代に入ると「中国」が世界に類を見ないスピードで経済を成長させ、今では日本に次ぐ規模の経済になりました。これからは、ベトナムなどインドシナ半島の国々の経済発展が期待されます。

アジアの豊かな国
 さて、国の豊かさは何で表すのでしょうか? それは、GDP(国内総生産)の大きさで表します。GDPとは、ある国で生み出された財・サービスの合計です。しかし、それでは人口の多い国のGDPが大きくなり、国民の豊かさを比較するには不適です。そこで複数の国の比較には「国民一人一人が一年間にどれだけ財・サービスを生み出したか」(一人当たりGDP)を用います。例えば2007(平成19)年の日本の一人当たりGDPは34,254ドルです。同年、シンガポールは35,163ドルと日本より豊かになっています。
 香港29,845ドルと日本に迫る豊かさです。アジアでは日本に匹敵するような豊かな国が増えてきました。

自由経済の重要性
 それでは、アジアの国々はどのようにして経済を発展させて来たのでしょうか? アジアでは「外資導入政策」で外国企業や投資を受け入れたことは前号で述べました。他の国より有利な条件を提示して、外国企業を誘致したのです。例えば、進出してくれる外国企業に対して最初の3年間の法人税はゼロとする措置などが多くの国で採用されました。政府の干渉や規制が少ないことも外国企業・資本を受け入れる重要な条件です。上記のシンガポール・香港は、昔からフリーポート(自由貿易港)として知られています。

小樽経済発展のヒント
 アジアの経済発展を概観すると、小樽経済が発展するためのヒントが見えて来ます。閉鎖された体制・排他的な制度の下で経済が発展した国はまずありません。経済発展の鍵は、地域や国の外に開かれた体制や自由な制度なのです。小樽は、これまで必ずしも地域の外、国の外に対して開放的な考え方を持っていたとはいえません。小樽人は、どうしても多くのことを自分たちでやり遂げようと考えてきたと思います。今や世界は国際的分業の時代です。自国で最も得意とする分野に特化し、後は他国に助けて貰うのです。小樽には未開拓の資源が多くあります。小樽の市民だけではなく、小樽の外の人間と共により多くのビジネスを開拓していくことが大切です。そのために、小樽では小樽の外から資本や技術を導入する「小樽版外資導入政策」を真剣に考えるべきです。

躍進を続ける上海
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西に伸びる香港島開発
西に伸びる香港島開発