小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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まちづくり観光(4) まちづくり運動と観光

職人技術の伝習
特定非営利活動法人 北海道職人義塾大學校


製作体験風景
製作体験風景

事務局長 藤田 和久 氏
事務局長 藤田 和久 氏

職人の発生
 時代の需要と地域の特性から、ものづくりの技術は発生します。その技術は一定の需要を超えると機械化され、普遍的な文明として世界に行き渡り、大量生産の領域で活用されますが、一定の需要を超えないときは、「人のカンやコツ」によって維持されていきます。
 この「人のカンやコツ」は手間暇をかけることによって年輪を積み重ね、真似の出来ない領域で職人技や職人芸として維持・継承されていきます。

小樽の職人の発生
 小樽の歴史は、商業がリードしてきたことは多くの人々が知っていますが、その商業の対象になってきた商品をつくる系譜も紡がれてきました。北海道における職人の歴史は小樽にも数多く残されています。

職人と観光
 小樽観光においても職人の技術は間違いなく浸透してきています。しかしそれはいまのところ黒子役に徹しているといえます。
 小樽観光の御三家といわれる「ガラス・オルゴール・寿司」はすっかり定着していますが、「○○さんがつくったガラス・オルゴール・寿司」というより、「小樽のガラス・オルゴール・寿司」という地域ブランド性が強調されています。もちろんブランドは職人が陰で支えているのですが、「地域ブランド」から職人の「人間観光」へは至っていません。

小樽職人の会
 1992(平成4)年、小樽市内で活躍する職人が「職人業の継承」や「共同研究開発」を目的として「小樽職人の会」を設立しました(当初の参加者30業種、現在の参加者81業種)。
以後、「おたる職人展」「全国職人学会」「北海道職人展」「北海道・東北職人展」などが開催され、2001(平成13)年6月には小樽職人の会が母体となり、「特定非営利活動法人 北海道職人義塾大學校」が設立されています。

観光における職人の活躍
 小樽観光では様々な製作体験が盛んに行われていますが、そこには職人技術が欠かせません。
 ガラス(とんぼ玉・サンドブラスト・フュージング・ステンドグラス)、オルゴールや寿司、その他にも家紋、金箔、染物、和菓子、落款、和帳綴じ、パッチワーク、ペーパークラフトなど多彩な製作体験が整備されてきました。

職人たちのまちづくり
 このように小樽観光には職人の技術が黒子役として密着していますが、小樽職人の会および北海道職人義塾大學校は小樽観光振興のためだけに誕生したわけではありません。

1.キャリア教育事業
 現在では「キャリア教育」の分野に力が注がれ、新たな教育のありようを職人の立場から提唱しています。
 具体的には、子どもたちが製品企画、事業計画、資金調達、製品作成、販売、決算という一連の流れを体験することで商売の面白さを理解するプログラムにまで発展しています。

2.コミュニティビジネスノウハウ移転支援事業
 経済産業省による事業を受託した北海道職人義塾大學校で、函館・夕張・苫小牧・室蘭へ製作体験プログラムのノウハウを移転させ、各地を支援しています。たとえば登別には修学旅行生徒が年間3万人ほど訪れていますが、彼らが登別に到着する途中で、苫小牧や室蘭に寄って製作体験をするという仕組みづくりです。

3.小樽市移住者促進事業
 小樽市による移住者促進のために北海道職人義塾大學校では段階的なプログラムを組んでいます。「プチ移住体験」には「職人へのプチ弟子入門」を、「長期移住者」には「職人への弟子入り」を、そして「本格移住者」には「起業」という内容です。これは高齢化が進んだ職人の世界で、技術伝習の一環として極めて現実的な手法という評価が高まっています。


北海道職人義塾大學校
小樽市東雲町8番1号 旧寿原邸内
URL http://blog.canpan.info/meister/
E-mail shokunin@24.am