小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地域ブランド(1) 「小樽」という名のインパクト

試論「小樽ブランド考」1
マーケティングコンサルタント 朝比奈知彦



ブランド・マーケティング
 ブランドとは、常に消費者のニーズを充たし、消費者の信頼を獲得し、その時流に沿って消費者と共に生き続けるものです。
 私がかつて花王でブランド・マネジャーを拝命していた頃、「ブランド・ジャイアンツ〜P&G社」のテキストに「ブランドは永遠で、そして常に消費者と共にある」とありました。これが、ブランドをひと言で述べる原点でしょう。
 ブランド〜高品質・妥当な価格〜消費者の支持〜信頼の歴史ともいえましょう。
 ブランドであれば、不景気の時代にも影響がないというのが、世界の共通概念のようですが、それ故か昨今は「猫も杓子」も「ブランド、ブランド」と騒ぐご時世のようです。
 「ブランド」と簡単にいいますが、世界のブランドには伝統と歴史があり、そして対応する消費者のニーズに常に相応の満足を与えねばなりません。つまり、ブランドは、歴史の潮流を常に意識し、時代によって変化する消費者・顧客を満足させねばなりません。
 広辞苑によると、ブランドとは「商標」「銘柄」「特に名の通った銘柄」と定義されています。
 換言すれば、それ相応の支持者がある「商品・サービス」で、常に顧客のニーズに応えられる「温故知新」の銘柄といえましょう。
 私たち、ブランド・マーケティングに長く従事してきた者にとって、「ブランド=銘柄品」は流行りものではなく、「ブランドは永久だ!」といわれるように、その時代その時代の消費者・顧客に対応して、アップ・ツー・デート、つまりモダン化していかねばならないものです。
 話は飛躍しますが、「小樽運河」という観光銘柄も、観光客の変化に対応して、古い革袋に新しい酒(温故知新)が必要なのです。
 この小樽にとって身近な問題は、あとで述べますが、小樽運河のレトロの維持と並行してブランドを維持する「モダン」化が等閑にされてきたような気がします。
 小樽にとって、観光資源としてのブランド、「小樽運河」は、その歴史的背景からレトロな風情が観光客を呼んでいます。その界隈で売られる土産や小樽の特産物があれば、それも「小樽運河」という観光ブランドの二義的なブランドとして育成されるべきでしょう。
 私が、「ブランド・マーケティング」を自分の仕事として従事したのは40年前、花王でマーケティング部に在籍した頃です。
 その頃、花王では、企業ブランドで売るか、商品ブランドで売るか、つまり、企業統一の「月のマーク」を信頼のブランドとして企業信用で売る考えと、その膨大な商品アイテム数とそれにかかるコストから、それぞれ商品担当のブランド・マネジャーの考えとで、いつも議論が絶えませんでした。

ブランディング・プレゼンス
 前述のように、ブランドとは、商品・サービスの顧客から信頼を受けて引き継がれている「銘柄」ですが、それは個々の商品がそうなのか、それとも「花王」の論議のように、月のマーク(商標)に裏付けられたものなのか…。
 翻って小樽で考えると、「小樽」が代表ブランドで、小樽運河の「観光」ブランドとしての存在感が、いつまでそれで維持できるのか、小樽ブランド、小樽運河の「モダン」化によって、その存在感を強くするのか、小樽運河のリピート客を拡大するほどその存在感があるのか、または新しいサムシングが必要なのか、その議論はあまり聞こえてきませんでした。
 小樽では海と山に囲まれた坂の町としての「プレゼンス(存在感)」強化も一考すべきで、その小樽のブランディング・プレゼンスの補強の中に「小樽運河」の存在感も強化されるべきではないでしょうか!?
 〜以下、 次号〜