小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地域資源活用ビジネス(10) 小樽独自のビジネスモデル

小樽ブランド活用
株式会社 エスプリ
株式会社 小樽飯櫃 otaru bonki
代表取締役 須永 寿紀 氏

〒047-0047 小樽市祝津2-298-1
TEL(0134)24-7534
本店 〒047-0027 小樽市堺町5-39
http://www.otarubonki.jp


株式会社 エスプリ 代表取締役 須永 寿紀 氏
株式会社 エスプリ 代表取締役 須永 寿紀 氏

小樽飯櫃堺町本店
小樽飯櫃堺町本店

小売市場
 全国の百貨店業界の売り上げは、ピーク時の1991年の9兆7千億円から2004年は7兆9千億円と、13年間で1兆8千億円(約2割)減少しています。小売業の販売総額は年間で約130兆円程度であり、そのうち百貨店が約8%、約20%の26兆円程度をショッピングセンター、総合スーパー(GMS)が12%を占め、最新の商業統計(平成19年度版)によると,コンビニの市場規模(年間売上高)は約6兆9000億円ですが、百貨店の市場規模は縮小傾向が止まっていません。<全国百貨店協会調べ>
 その百貨店で唯一売り上げを増やしているものがあります。「北海道物産展」です。特に食品関連の人気は抜群です。

北海道ブランド・小樽ブランド
 他の地域からみると「なぜ北海道の食品だけが」と羨ましく思われるくらい、百貨店における北海道物産展は人気があります。この人気は「北海道ブランド」と称されています。
 さらに「小樽ブランド」となれば、寿司や海産物、菓子などが全国区の人気を持ち、それに加えて運河や歴史的町並みというイメージが重なり、地域ブランドとしては有数の地位にあるようです。
 実際に小樽を含めた北海道から出店して、各地の百貨店の物産展で多くの売り上げを達成している企業も増えてきています。
 しかし、そのイメージを充実するまでの実績にはまだまだほど遠いのが実情です。

えびじゃが
えびじゃが
客観的視点
 小樽が生み出したブランド資源を素直に活用した会社があります。
 シュウマイをはじめとした惣菜を製造販売し、横浜中華街でも人気の潟Gスプリ(東京本社)は、こういう現象をにらみ、北海道物産展への参加を戦略的に構築し、肉類惣菜から魚類惣菜まで製造する小樽工場を、2006年11月祝津に設置します。
 新たな商品として「えびじゃが」「タラバガニしゅうまい」「たこザンギ」「小樽しらゆき餃子」などを開発、「小樽飯櫃」という独自商標をつくり、全国の百貨店における北海道物産展の約80%に出店を進めてきました。その結果、3年間で30億円にせまる売り上げを達成しました。
 まさに一人歩きしているブランドに実績として登壇した、まるで物語を聞くような実話です。

タラバガニしゅうまい
タラバガニしゅうまい
小樽飯櫃
 エスプリ小樽工場では、小樽をはじめとした北海道素材をふんだんに調達し、「小樽飯櫃」ブランドで製造が間に合わないほどの忙しさに追われています。
「私たちはお客様に喜ばれる惣菜を提供するのが使命です。そうした中で北海道や小樽ブランドの全国的な人気に私たちも参加できないかと考えていました。私たちは販売もしますがメーカーでもあるので、人気にあやかるには工場立地というリスクも背負います。そういった費用対効果を充分にらんで小樽に進出しました」
「様々な食材が実際に豊かにあることに加え、小樽の水に私たちは感動しています。小樽の水道水です。味が全く違います」
 須永社長はこう断言します。

地域への浸透
「このような地域ブランドの恩恵にあずかる私たちは、今後も地域に深く浸透して、多くのお客様に喜ばれる味を提供していきたいと思っています。まだまだ多く眠っている素材があることを充分認識しています。そのためには同業者との連携による協業や、仕入や販売のチャンネル開発に力を入れていきたいと考えています」
 こう笑顔で語る須永社長の話は、「お客様の喜ぶ顔」一点に焦点を定め、個人的な趣味嗜好や好不況という余計なものを一切排除した素直な響きがあります。