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加工品(4) 後志でなにがつくられているの

果実100%ペースト
株式会社 産クラよいち
 代表取締役 小田 寛 氏



(株)産クラよいちのはじまり
 (株)産クラよいちは、平成14年発足の「よいち産業クラスター研究会」農産加工プロジェクトが母体です。この研究会は当時の余市町長、大谷覚氏より地域活性化のために研究会を発足して欲しいと小田氏に打診があり、スタートしたプロジェクトでした。
 研究会は語り合うだけの場では時間の無駄と考え、当初から「起業」を前提として取り組みました。その結果「にしんプロジェクト」「燻製プロジェクト」「りんごプロジェクト」「観光プロジェクト」の4つのワーキンググループが誕生しました。その中の「りんごプロジェクト」が「農産加工プロジェクト」に形を変え、果実ペーストの製品作りをビジネス化するため、平成17年に余市町内の異業種16名により、株式会社 産クラよいちを立ち上げました。

果実ペーストの製品化に向けて
 製品化にはいくつかのハードルがありました。新たな工場、機械設備への投資とその資金調達、そして誰が製造するのかなど解決しなければならない問題がありました。これらの解決を引き受けたのが小田 寛氏でした。引き受けた理由の一つは産クラよいちの中心メンバーの中で、果物食品加工を手掛けているのは小田氏の会社、竃k王よいちだけだったからです。また、資金の少ない産クラよいちが自社工場を新設するのはリスクが大きいため、小田氏の会社内にペースト工場を造り、北王よいちの事業の一つにすることで資金を自ら負担し、解決しました。小田氏のリスクは大変大きなものでしたが、ペーストの製品化への道としては一番スムーズな手段だったのです。

余市産100%
 原料の調達は、果実生産高が大きい余市であるためスムーズにいきました。JAよいちの協力で規格外の果実を安定して仕入れることができます。JAから仕入れるメリットは余市産100%である産地証明と残留農薬の検査がしっかりしていることです。この時点でペースト製品の安心、安全、信頼の柱ができました。そして製品は果肉100%で無添加です。

なぜペーストなのか?
 果実ペーストは果実に高温の熱を加え水分を蒸発させたのち、裏漉しした物です。温度、時間、加熱方法により品質が変化する難しい製品ですが、産クラよいちは試作を重ね、高品質のぺーストを製品化することができました。
 このペーストは、りんご生産の先進地である青森や長野ではすでに製品化されていますが、そのほとんどは菓子の素材の一つとして使われているようです。しかし、りんご以外の果実のペーストはほとんど製品化されていないことと、ジャム製品は余市をはじめ全国で生産されており、新たなビジネスにはならないため、食材として広がる可能性のあるペースト作りにこだわったのです。
 現在は6種類のペーストを製造販売しています。りんごのあかね・つがる、洋梨、プルーン、ぶどうのキャンベル、トマトで、製品名は「よいちの恵み」。60g入りカップで使い切りの容量です。しかも冷凍保存可能なので便利です。

食材としての可能性
 現在、これらのペーストは業務用としては菓子素材や、タレの原料として使われています。また、家庭ではヨーグルトやチーズ、アイスクリームなどと共に食べたり、シャーベットにして食べたりするパターンが多いようです。しかし、家庭料理でもっと使ってもらいたいと小田氏はじめメンバーの皆さんは言います。肉料理、煮物、ソース作りなどで良さが発揮できる食材です。料理のオモテに出る食材ではありませんが、隠し味やひと味ランクアップさせる食材なので、これからは食の提案をしながら販売を拡げていきたいと抱負を語っていました。