小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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帰化人(10) 小樽こだわりのライフスタイル

西洋に負けじとするけなげさ
おたる案内人マイスター
 近藤 陽子 氏


おたる案内人マイスター 近藤 陽子 氏
おたる案内人マイスター 近藤 陽子 氏

帰化経緯
 旭川生まれの近藤陽子氏は、上川・美唄・富良野など北海道の大自然の中で育ち、5年前からご主人の勤務先が小樽になったことから、小樽に興味を持つようになります。しばらくは恵庭在住でしたが、平成21年4月には正式に住民票を移し小樽市民となりました。ところが既に平成20年に開催された第一回「おたる案内人マイスター」試験に合格しているのです。
 現在マイスターは過去3回の試験により、25人いますが、その狭き門をくぐったお一人です。第1回目のの検定試験により2級(60点以上)に合格しますが、70点以上だったので第3回目の講座を受講して1級を取得できました。
 またマイスター取得時は恵庭市民というギャップを乗り越えるほど、小樽のことを学んだことになります。
「土地勘もなく歴史上の人物も聞いたことがなかったので、図書館や博物館にも通い、様々な歴史的施設にも足を運びました」と振り返ります。

小樽への興味
 そもそも北海道で空が広く山が遠いことを実感してきた近藤氏にとって、小樽は山坂が多く、全く逆の環境なのですが、その小樽への道程で、JRの車窓から見える海の景色に魅了されるのです。この瞬間から小樽への興味が加速度的に沸いてきたといいます。
 以後、小樽で見る様々な景色が近藤氏にとっては驚きの連続になります。
「縦も横も曲がった道、石垣の上のまた石垣、庭の少なさ、花見の桜を眺めるのではなく見上げるという経験、消火栓の多彩な色、暖色の街並み、地区ごとに街灯が異なり、猫と祭りが多く…」
「函館には異国情緒があるけど小樽にはないの。むしろ西洋に追いつこうとする努力の臭いがする」とカケ、「西洋をすんなり受け入れる度量の広さより、西洋に負けじとするけなげさが、小樽のおしゃれじゃないかしら」とトキます。

思うこと
「だから小樽には真似は似合わない。むしろ古い石蔵の中で、お爺ちゃんやお婆ちゃんが〈よく来ましたね〉と出迎え、身欠鰊や鰊漬けが出され、B&B(ベッドと朝食)というよりF&A(ふとんと朝飯)という普段着の手軽さでもてなしてくれる方が相応しい。歴史的建造物が壊されてしまうこともあるけれど、きっとその重さが経営的な重さとオーバーラップして、重いものしか選択肢がないみたいに感じてしまう。その重さに耐えられずに。普段着のF&A的な感覚からはじめていくと小樽スタンダードができ、実は小樽市民も観光客もそれを望んでいるような気がします」
「車を持たず、高齢ですっかり足腰が弱った札幌在住の義父母はいわゆる買物難民でした。そしてついに都会の真ん中に住み続けられず転居を余儀なくされることになりました。でも小樽には昔からの市場があり、銭湯もあり、飲食店も多く、さらに長崎屋の入口は高齢者のサロンに化していて驚きます。小樽の高齢者は本当に元気ですよ。これは環境の賜ですね」
 高齢者の元気さから歴史的街並保存のヒントをいただいた気がします。

てくてくの会
 2008年度に小樽市観光振興室がおたる案内人マイスターに声をかけて「小樽散策コース」のパンフレットを3種類作成しました。それが縁となり、岩崎 迪氏、土山隆史氏、成田憲三氏、新田政勝氏、長谷川聖一氏、森下 登氏、森田敏光氏、そして近藤陽子氏らの8人のマイスターで「おたる案内人てくてくの会」がつくられます。「北運河コース」「祝津コース」「坂コース」「ゴチャマゼコース」「高島・手宮コース」などを設定し、会員がてくてく歩いて成果や課題を掲げ修正案を提示するレポートを作成しています。いま新たな視点から小樽観光が活性化されようとしています。


てくてくの会メンバーによる「おたる観てあるきの旅」
てくてくの会メンバーによる「おたる観てあるきの旅」