小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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編集後記

積雪に落ちる枯葉


 規則正しい順序からいうと、枯葉が落ちてから積雪を迎えるのに、北の街小樽の公園を散策すると、敷き詰められた白い積雪の上に枯葉が積もる景色をよく見る。この自然の大雑把さに思わず笑いがこみ上げる。
 春の訪れも同様、「梅が咲いたか桜はまだかいな」などと悠長な咲き方ではなく、5月に百花繚乱。
 水天宮の三ツ谷揺村句碑に「柳絮(りゅうじょ)とび 我が街に 夏来たりけり」とあるが、季語として柳絮は春。揺村をしてこれをあえて夏を実感する風物詩と表現しているところが小気味よさを感じる。冒頭に秩序と書いたが、本州と北海道とでは秩序が違って当たり前だし、この多様性が大事だ。
 積雪に落ちる枯葉は、冬はきまぐれで雪を降らし、秋はきおくれで枯葉を落とすという具合に、北海道独自の風物詩だ。おそらく自然もまた寂しがりやで、タイミングが合うようで合わないみたいで、苦笑いしてしまう。
 先に来てしまった雪は照れながら解け、遅れて落ちた枯葉もその雪と共に収縮してしまう。
 秋から冬に変わる北のささやかなひとこまである。


 歴史文化研究所
 副代表理事・編集人 石井 伸和