小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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帰化人(56) 小樽こだわりのライフスタイル

国際動向と地域貢献
赤井 伸一 氏
竃k陸銀行小樽支店 支店長
〒047-0032 小樽市稲穂2-8-11
TEL 0134-23-7111・FAX 0134-25-0015



帰化経緯
 昭和35年富山県富山市生まれの赤井氏は、滋賀大学を卒業した昭和58年に北陸銀行に入行。これまで本部を含めて11店の赴任を経験、支店長として小樽支店で5店目となる。

小樽の第一印象
 連日真冬日が続いた今年1月に着任。「なんと雪が多く寒いことか」というのが正直な印象。富山でも雪が降るが氷点下になることはあまりなく、道路には地下水などを利用した融雪装置が整備されているので、小樽のように道路まで積雪の山がせり出すことはないという。
 次に感じたのは「坂の街」という地形。「おわら風の盆」で有名な前任地の富山市八尾町も同様に坂の街だったこともあり、オーバーラップして親近感を覚えた。
 そして「個人病院が多い」というのも小樽独自の特長らしい。「人口が減ってはいますが、高齢化していますので医療需要は落ちていないのでしょうかね。また同時にケアハウスも多くあるようなので、今後は病院とケアハウスの連携が大事になると感じています」

小樽の現在の印象
「小樽人気質を在樽間もない私がいえる立場ではありませんが、私が知り合うことができた方々は実に話し好きですね。それは自分を持っている表れであり、一方で地域や仕事への問題意識の表れともいえるでしょうね」
「私が赴任してきた視野で街並みを眺めると、多くは中心市街地が苦戦してきています。小樽も例外ではないにせよ、一つだけ有利な立地条件があります。それは中心市街地の中に駅があるということです。ですから駅との有機的な関係を考えるのも大事ではないかと思います。また小樽は間違いなく全国ブランドとして響いていますので、特にその街並みの特長である歴史的建造物の活用に力を入れる必要を感じています」
「富山の人は全国的にも舌が肥えているといわれ、ある意味きらわれています(笑)。それは富山の呉羽山を挟んで関西文化の色濃い呉西と関東文化の色濃い呉東があって、日本の東西文化の合流点で、しのぎを削って洗練されていると言われています。それにしても私は小樽の食べ物は実に美味しいと感心しています。うまくはいえませんがスケールの大きさと新鮮さでは小樽の食文化は全国的に見てもとてもいい位置にいると思っています」

仕事と小樽観
「北陸銀行で小樽支店は北海道第一号の由緒ある拠点ですので、まず第一に地域貢献を考えていきたいと思います。また最近ではグローバル経済と地域経済との関係が注目されていますよね。これまでのように貿易業務は大企業という時代ではなく、むしろ国際動向から様々なビジネスモデルが求められるという意味で、地域の中小企業が積極的に国際動向を学ぶ必要性があるでしょうね。もちろん貿易や国際進出は以前より遙かに可能性が高まっています。したがって当行としても地方銀行としてはトップクラスの85カ国382行との海外銀行網で調査やビジネスマッチングを進めています。特に上海などの海外事務所とはテレビ会議ができる通信の整備もしています。ですから是非、小樽の企業の皆様には、積極的に情報収集のために利用していただければと考えています」
「小樽には小樽の方々が気付いていない財産が豊富です。観光資源も食資源も実に豊かですし、国際市場にリンクする資質も十分備えていると思いますね。かつての労働賃金格差で国際化された生産拠点進出から、現在は販売拠点進出の時代に入っています。ですから私どもも是非ご支援をさせていただきたいですね。また国際進出もさることながら、国内の物産展への支援も積極的に進めています。いずれもビジネスマッチングです。なんとか小樽の経済活性化のお手伝いを蓄積できればと思います」