シンガーソングライター
下兼 良介 氏
Ryosuke Shimogane
経歴
昭和59年小樽生まれ、北照高校卒業後、札幌の調理師専門学校へ、以後飲食店などに勤務。13歳でアコースティックギターを学び、15歳独学でピアノをはじめ、こうして表現方法を手にした下兼氏、自らの中に湧き出てくるなにものかを詞と曲で表しはじめたのが16歳。もちろんアマチュアだ。バンドは結成せずピアノかギターで弾き語り。現在は小樽市内を中心にライブ活動を行っている。
運がっぱのうた
平成26年6月28日、運河プラザ三番庫を会場に、小樽のご当地キャラソング「おたる運がっぱのうた〜きみはともだち〜」が発表された。下兼氏の作詞作曲をFMおたるのパーソナリティ高橋麻衣子氏が歌う。
この街においでよ きっと好きになる
ここで であえたなら きみはともだち
大きな世界の 小さな街の にんきもの
この街に来たなら もっと好きになる
ガラス玉ぶらさげた きみのともだち
バスに乗ってゆらゆら 風をきって 海が見たい
もし、子供達が小樽観光をするとしたら、小樽の歴史や建物は深い意味を持たない。「ともだち」「風をきって」「海が見たい」そんな子供の視点での歌詞がステキだ。
ツナガルミライ
自作の曲をピアノの弾き語りで演じてくれた。
僕らが掴む未来が
輝く保証は何処にも無い
ここからはそれぞれの旅路
また逢える日を夢見て
だからサヨナラは言わないよ
駆け抜けたあの夏の記憶
離れて歩く道は険しくとも
希望はここにある
やっとまだ見ぬ未来への
スタートラインが見えてきた
ここで出逢えた日々は僕らの
未来へ繋がってゆく
『ツナガルミライ〜希望の道標〜』詞・曲/下兼 良介
年を経れば「too young(若すぎた)」と苦笑いする想い出を、若者は真剣に悩み、切なく、もどかしく、それでいて優しい。
リスナーからプレイヤーへ
人は「技術を持つと使いたがる」のではなく「表現したいものがあるから技術を持つ」方が自然だ。表現したいものはリスナーの段階から芽生える。「あっ なんかこの曲いい」という理由なき感性が周りを気にせずうずく。このうずきはたとえば音楽を媒介にして生まれる。自分に潜在するなにものかが覚醒し、うずいた自分にしかできない表現を試みようとする。表現はなんでも構わない。ポエムでもメロディでも、あるいはパフォーマンスでもツーリズムでもいい。いつしか表現技術を持つプレイヤーに変身する。
右脳体験
若者にはこんな機会が均等に与えられていい。構えや学習など不要な右脳体験環境がだ。ミュージック、パフォーマンス、スポーツ、アート、そして創作料理などは、好き嫌いが異なって当たり前だし、文化の世界に上下左右前後など不要だ。要は好きなものを見つける選択肢が堂々と存在していてほしい。
説教世代の大人達に囲まれて、ただでさえ少ない若者の中に、下兼氏のように静かに磨きをかける人が存在することに感謝したい。