小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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COLUMN

交流
編集人 石井 伸和


机上と現状
 前号コラムで、カジノを計画する机上側の考えと、カジノをする現場の考えの相違を考えた。ここでは観光についての机上と現場の違いについて考えたい。
 観光の受入側は多くの観光客が訪れ、たくさんのお金を落としてもらうために、道路を整備したり、交通機関を誘致したり、観光施設や宿泊を促進しようと考える。
 もちろんそれらも重要だが、実際に観光する側は一回の観光でそれら全てを享受できない。限られた時間内で目的に沿って計画する。このレベルでは、受入側も観光側も机上の尺度がある。次に観光の現場に一つの提案をしたい。

段 階
 観光客が観光慣れしてくると「交流したい」とニーズに昇華してくる。観光の本来の醍醐味はこの交流だ。観光地に住んでいる者が「だからどうだ」という意見を聞くと、聞く側も楽しく知的コラボが生まれる。こうなると完全に小樽フアンの領域になる。

交流できる受け入れ態勢
 要は、観光現場で観光客は交流を求めているのに、受け入れる側にその準備が欠けている。そして観光地で観光客と現地人が交流する場面を以下の4つに分類してみた。

1.Guide Cross(案内交流)
 「この建物はね」「この人物はね」などと観光先にあ るものの目に見えない部分を教えてもらうことは豊 かな観光への第一歩。そしてガイドの人柄も付加価 値となればいうことはない。「また今度来たらガイド を頼もう」となる。だから「小樽観光大学校」がある。
2.Do Cross(体験交流)
  人が初対面の人と最も親近感が沸くのは言葉や挨 拶より、共に同じ体験をすることだ。たとえば、潮 おどりでも雪あかりボランティアでもよく、スポー ツや趣味でもいい。「あのときのあれはすごかったね」 「あのときはドキドキしたね」「あなたにあんな才能 があるんだね」となる。だから体験施設がある。
3.Bar Cross(飲酒交流)
  酒は酔う。酔えば素直な自分が出る。素直同士で 共感が生まれれば、人と人にはバイパスができる。 「やっぱ、そこそう思いました?」「だよねだよね!」 となる。だから飲み屋がある。
4.Tea Cross(喫茶交流)
  茶を飲みながらいろいろな観光情報を聞くと、思 わず感謝する。この感謝が交流の窓口だ。「そんな面 白いことを」「そんな裏があったとは」などと感じる と、「実は私もね」と主観を出してくれる。だから喫 茶店がある。

 交流観光への基盤が全てここにあることに気づく。

交流人
 「小樽観光大学校」では「おたる案内人」を500名以上も輩出してきた。彼らは小樽の歴史の面白さや、様々な歴史的エピソードや、歴史と観光の関係や、もてなしのマナーを知っている。この知識を交流現場で発揮できるかどうかは場数を踏めばいい。
 この「おたる案内人」500人を対象に「おたる交流人」への道を考えた。案内人は観光客のために機能し、交流人は小樽観光のために機能する。交流は「観光のゴールであり、まちづくりのスタート」という考えである。案内人は観光客に小樽のことを伝える。交流人はこれに加えて「あなたの街は?」「あなたはどう思う?」「その違いは面白いね!」「あなたの街と小樽が交流できたらいいね!」などというオトシドコロへ誘導する。観光客の小樽体験リアクションを導き出す。この交流エキスを小樽観光の磨きにすればいい。

具体的展開
 交流人制度を立ち上げ、様々な施設やホテルや交通機関に交流人リストと交流拠点リストを設置する。
 観光客はGuide Cross、Do Cross、Bar Cross、Tea Crossを選択し、自ら連絡をとり時間と場所を約束する。さらに小樽の飲食店を活性化するためにも喫茶店やスナックが交流拠点を提供する。これが交流拠点リストになる。たとえば2時間飲み放題でお一人3,000円だが、交流人分2,000
円も観光客に負担してもらう。交流人は交流成果を交流人主催者に伝達する。
 こういった一連の交流環境を整えるセンターが必要だ。