小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
bg_top
alwHOMEalw読んでみるalw地域貢献(7) ―ブランチによる小樽仕様―

地域貢献(7) ―ブランチによる小樽仕様―

小樽市保健所 健康増進課 課長 犬 塚 雅 彦 氏 健康増進課 主査 宇田川 ゆかり 氏
〒047-0033 小樽市富岡1-5-12
TEL (0134)22-3110
FAX (0134)22-1469


小樽はガンが多い?
 平成20年度の厚労省の調査において、人口10万人に対する「ガンの死亡率」は男性の全国平均が188.9人に対し北海道201.1人、小樽が228.9人、女性の全国平均が94.2人に対し北海道99.6人、小樽109.8人だから、男女とも小樽はガンで死亡する確率が全国的にも高い。

保健所の役割
 病気になれば病院へ行くが、病気にならないような情報を提供したり、早期検診を促してできるだけ早期治療をすすめ、病が大きくならないようにする、いわゆる予防機関が保健所である。
 さてその予防範囲は極めて広範囲だ。生活習慣病といわれる悪性新生物(ガンや腫瘍など)、心疾患、脳血管疾患等は時代の文明生活が原因、また高齢化という社会現象から認知症の確率が上がり、インフルエンザなどのいわゆる流行病にも敏感に対応しなければならない。
 このような多岐に亘る健康上のリスクマネージメントが保健所の使命だが、統計をとり傾向を押さえ、関係機関はじめ広く予防を訴えている。
 事実、本取材において多くの資料を頂いた。それだけでも相談範囲や提案項目が実に多岐に亘ることをしめしている。

予防認識
 これに対して我々一般市民はどれほど危機感を持っているだろうか。よほど病の自覚症状があったりでもしなければ検査に気が回らず、これでは無論予防の域を超えてしまう。あるいはよほど余裕があるような場合は健康に気も回る。つまり保健所の前向きさに対して市民の予防認識度が実に低い。
「衣食足りて礼節を知る」という格言があるが、予防認識は礼節に含まれる。とすれば衣食足りない余裕のなさが最大の要因か。一方「健康第一」というスローガンは歴史的にいわれてきた。なにをしようにも健康でなければできないという厳然たる事実だ。ゼロになにを掛けてもゼロということ。早い話、「健康第一」という理想が「衣食足りない」余裕のなさに相殺されているのが現実だ。

利用促進へ
 現在13万人の人口で保健所を有する自治体は少ないという。小樽は早くから都市基盤ができてきたことから、消防施設や水道施設、そして保健所や検疫所の設置が早かった。小樽は市の機関としての保健所があることだけでも歴史的に恵まれている。だからもっと利用していい。このままでは宝の持ち腐れだ。
  たとえば誰でも心身に不安を抱えている。「まさか○○では?」「この症状おかしい」「なんかわからないけど変だ」など多岐に亘るはずだ。明らかに風邪の症状であったり、明らかに下痢をしたりという場合は直接病院へいくが、不安が不明だったり複雑だったりするような場合は、真っ先に保健所へ相談すればいい。
 電話でも匿名でも直接伺っても相談に応じてくれる。

まちづくりと健康づくり
 34号「文化素材」において、小樽には現在52のまちづくり団体があり、全国的にも異常であることを記した。この異常さが「観光」という稀な産業発掘に貢献している。まちづくりは「公的なる憂いから発する志」に起因する。これらの多くは余裕があるから起きるのではなく、余裕がないから起こる。
 これに対して健康づくりは私的な領域ではある。しかし人間も社会的動物である以上、「あなただけのあなた」ではない。たった一度きりの人生、大事に使いたい。
 この街に観光があるだけ恵まれていると感じるなら、この街に保健所があることを恵みと認識し、健康づくりの相談で心おきなく人生を楽しんでほしい。決して余裕の領域に健康を押し込めないようにしてほしい。