小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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アーティスト(1) 絵になる街に歌を添える

シンガー
石谷 嘉章 氏 Ishiya Yoshiaki
携帯電話:090-2810-2243 
E-mail:singer-148@hotmail.co.jp


◆主 旨
 時代は7億人の先進国が38億人になろうとしている。したがって資源やエネルギーの争奪戦も予想され、二度目の高度経済成長は愚か、右肩上がりの前年対比も常識ではなくなってきた。
 この国に住む私たちは、この先、成熟化社会のありようをしっかり見つめ、持続可能な維持を目標とする一方で、分相応のライフスタイルを確立していくことが求められる。特に差別や国益とは縁遠いアートという右脳で感じる世界がますます重要になる。
 小樽ゆかりのアーティストを取材し、アートから見た小樽を考え感じたいと思う。

系譜
 1980(昭和56)年9月21日小樽市高島で生まれる。北海道小樽水産高等学校を卒業後、北海道酪農学園大学に入学するが2年で中退。東京のワタナベエンターテイメントに入社し、ネプチューン司会の「ハモネプ」にレギュラー出演、アカペラを歌い、歌うことへの生き甲斐を見つける。番組の終了と同時に原点から歌うことを決め帰樽、2003(平成15)年から小樽でストリートシンガーとなる。

ストリートシンガー
 主にサンモール一番街で夜の7時~9時に歌っている光景は多くの小樽市民が見て聴いているかもしれない。独特のファルセットで癒やし系のバラードやフォーク、童謡や唱歌などを歌っている。何度か昼間にメルヘン交差点でも歌っているという。
 2010(平成22)年から重い電子ピアノを担いで、ピアノの弾き語りにスタイルを変更した。
「聴く側にとってアカペラより伴奏がある方が素直に入っていくと気がつきました。テレビではモノクロよりカラーの方がリアルに理解され、話では棒読みよりイントネーションがある方が理解されるのと同じ反応ですね」と石谷氏はわかりやすく説明する。

石谷流音楽観
「一つの曲にはそれがつくられた時代と場所が必ずあり、その時々の情景や情感を感じ取ることができます。しかし時代が変わり場所の風景も変わりますが、曲は残り、歌い継がれていきます。僕は音楽が持つこの永遠性に魅せられました」
 日本史上、古墳時代の各地の古墳、奈良時代の奈良、平安時代の京都、鎌倉時代の鎌倉の一部が残され、小樽でも鰊文化、北前船文化、鉄道文化、歴史的建造物などが残されているが、音楽そのものは残す社会的努力もなく、聴く者が存在する限り永遠の生命を持っている。そして時代と状況の本質を示唆するものを右脳に働きかけてくれる。誰にも差別なく平等に働きかけてくれる存在だ。因みに親鸞はこういう存在を阿弥陀如来といい慈悲と解いた。
「懐かしい曲を聴くと忘れていた自分を思い出しますよね。これもまるで神が人間に与えてくれた魔法のような宝物だと思うんです。すると懐かしい自分を思い出し、時間的な客観性といった視点を授けられることによって、青春を思い出し頑張る意欲が蘇ってくる。すごい働きですよね」
 人間集団は都市化するほど分業意識に固定され、全体を考えずに小さくまとまる傾向を持つ。それは客観性の間口が狭くなることを意味するが、音楽には客観性の間口を自分の過去の経験に刺激を与えることによって自然に広げるヒューマンな機能があると教えてくれる。

石谷流小樽観
「小樽は絵になる街と言われるのは僕も同感です。だから僕はこの絵になる街に音楽を添えて、より印象に残るように音楽で絵を輝かせることができればという思いで歌っています」
 石谷さんの歌を通して見る小樽が好きですという評判がたってほしいと思うほどの優しさがにじみ出してくる。
「僕は同じ場所で歌っているので、わずか2時間でも定点観測ができるんです。ニュー三幸から出られるお客様が花園へ流れるより、駅方面に向かう人が多くなっていることや、歌い終わる夜の9時に花園へ行く人より花園から帰る人が多くなっているんです。そして酔い具合も千鳥足なんて全く見ません。実に鞄を持って営業するかのようにしっかり歩いておられますね」
 いわば二次会へは行かない人々が増えているという。世相を歌う達人は世相を洞察する達人でもあるようだ。

過去のステージ
小樽美容協会・理容協会50周年式典/小樽マリーナイルミネーション点灯式/小樽・後志ハエヌキ音楽祭2007/童話村たきのうえ夢コンサート(ゲスト出演)/小樽市保険所によるエイズデーイベント/高島花火大会/祝津花火大会/第19回本格酒類研究会もろみの会(ムラオカ食品)/ティグレフォーラム2009「新春の集い」/小樽グリーンライオンズクラブ43周年式典/倶知安ライオンズクラブ50周年式典/ALIVE2010 …etc