小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地産(41) 後志でなにが生産されているの

にしん小樽漬
「にしん小樽漬」開発事業化委員会 副委員長
株式会社 小樽かね丁鍛治 代表
寺井  聡 氏



ロゴマーク
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小樽と鰊
 小樽沿岸も近年、鰊が来遊し群来が見られるようになった。一昨年、昨年と2月に集中している。今年もその季節がやってきた。
 かつて小樽は鰊漁で栄えたという話をよく耳にする。なぜ鰊が獲れたことで町が栄えたのか。その漁獲のほとんどは魚肥として本州へ出荷された。鰊の肥料は当時(主に明治から昭和初期)、他の肥料に比べ農産物の生長に効果があり、重宝された。この需要を背景に小樽には大きな漁家が誕生し、本州と産品の交易が盛んになり小樽の町は次第に経済が発展していった。


小樽の資源を生かす
 小樽で水揚げされる魚介類の種類は、道内の他の市町村と比較しても多いといわれる。その中でも小樽らしいものとして、しゃこと鰊が挙げられる。しゃこは近年11月に開催される「おたるしゃこ祭」で脚光を浴びてきている。そこで、小樽商工会議所一次・二次産業振興プロジェクトの一つとして、小樽の歴史と関わりのある鰊に注目し商品開発をするプロジェクトが2年ほど前から立ち上がった。このプロジェクトは新たな製品の開発による小樽の人口減少対策と雇用増加に向けた産業振興がベースとなっている。
 道内では鰊を使った加工品は数多くあるが、その中でも函館の松前漬は群を抜いて道民に浸透している。これに対抗できるような小樽独自のブランドに育て、また地域の振興を図るために「にしん小樽漬」の開発が始まった。

ルールづくり
 委員会が立ち上がりルールづくりが始まった。コンセプトは水産加工業者だけでなく飲食店でも作れるようにすることだった。特別な製造方法や限定された食材では簡単に参入できず、製品開発が広まっていかなくなるからだ。そのためルールは出来る限りシンプルにした。各社の自由な発想で、様々な製品や料理が出来ることが望ましいと考えた。
 そのルールとは @北海道産の鰊を使うこと。A北海道産の数の子、昆布を使うこと。B鰊商品を強調するため鰊を販売容量の40%以上入れ、醤油ベースであること。C他の具材、味付けは各社独自の製法とする。そしてD委員会に申請した製品には統一のロゴマークが貼られる。このようなルールを委員会から市内の水産加工業者や飲食店へ発信した。各社試作を繰り返し、昨年の9月、遂に4社が製品化した。

味のバラエティ
 製法や味は各社独自。鰊の下ごしらえも各社の個性が出る。鰊を干して旨味を出してから加工したり、醤油に漬け込んでから加工したり、醤油で炊き上げたりと、水産加工のプロたちが競い合って取り組んでいる。また飲食店やホテルでもメニューとして参画し始めている。様々な味の取組みで興味深い。

味くらべ、食べ歩き
 発売から約5ヶ月。まだまだ市民に広く知られていない中で、売行きは想定内とのこと。今後、製品は小樽市民の日常の食卓の一品として、また観光客が小樽に来て飲食店で色々な味を楽しむ一品として小樽に定着していくことを期待している。
 今年、委員会では製品やメニューで協力してくれる飲食店の広報活動を強化することと、更に参画してくれる加工業者や飲食店を増やしていく予定。数社だけの取組みでは当初の大きな目標である人口減対策や雇用増加にはつながらないと寺井副委員長は言う。味くらべが出来るくらいたくさんの製品ができ、色々な味を楽しむための飲食店食べ歩きができるように協力店を増やしていきたい。
 「にしん小樽漬」のプロジェクトは、新製品を開発し販売して終了というものではない。製品やメニュー協力店が今後増えていくことで、食の観光として新たな小樽の魅力となり。リピーター客を増やしていくかもしれない。

株式会社 小樽かね丁鍛治
〒047-0036 小樽市長橋5丁目2番6号
TEL 0134-25-3500/FAX 0134-33-0667
URL:http://www9.plala.or.jp/kajisyouten/
*にしん小樽漬は駅なかマートタルシェ、大正硝子たるっこ俱楽部、小樽観光協会などで販売。
●製品は鰹ャ樽かね丁鍛治、堀内水産梶A株ム坂富士商店、鰹ャ樽海洋水産で製造されている。飲食店では、に志づか、朝里クラッセホテル、華かぐらで提供。