小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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分野(3) 様々な観光

ガイド観光
小樽観光はガイドをつけると十倍楽しい?


ある経験
 古い街並みを保存して観光拠点となっている長野県木曽郡の妻籠宿は、島崎藤村の「夜明け前」のモデルです。妻籠宿には、妻籠宿本陣という施設があり、中へはいると、歯切れのよい声で女性のガイドが案内をしていました。客だまりの片隅でその案内に耳を澄ましていると、七五調のリズミカルな抑揚で、歴史的・文学的・建築的蘊蓄やら、保存の苦労やら、さらにはユーモアをもって見学者になにかしらを問いかけるという体系になっていました。
 聴く方は、心地よいリズムと、「なるほどねえ」という学びと、明るい気持ちで自分の生き方を振り返るきっかけにもなるという、誠に印象深い案内であったことを思い出します。
 以後、妻籠と聞くと本陣のこと、そしてその時振り返った自分の生き方のことが連想されます。小さなこの施設での体験がそんな豊かな心の旅を与えてくれました。

もしガイドの話を聴けなかったら
 旅の目的が研究や調査でもない限り、仮にパンフレットに目を通したとしても、記憶には残らないし、ただ古い家だったという印象で終わっていたでしょう。つまりガイドというフィルターを通して、施設の物語が匂い立つように感じられ、右脳も左脳も活性化し、その作用の結果、いつまでも心に刻まれることになります。そうすると人にも話したくなるし、同じく生き方を問いかけたくなります。
 このように旅の感動は、話を聴く聴かないで大きく差が開いてきます。

ガイド付き観光
 私たち一般人が気軽に国内で観光旅行できるようになってから、まだ30年そこそこですが、これまでの観光では、観光商品もイイトコドリで欲張った企画が多くありました。最近ではこのようなマスツーリズムから、多様化したパーソナルな商品も登場しています。たとえば特別な体験をするための観光が主流を占めています。この多様化の一つに、「ガイド付き観光」がいま少しずつ裾野を広げてきています。

小樽観光への浸透
 小樽観光もマスツーリズムの時代に、運河を核とした歴史的環境を背景に、硝子・オルゴール・寿司の御三家が定着しました。次のパーソナルツーリズムの時代には、御三家の製作体験はもとより、陶器・麻・木などのローカル素材での製作体験、自分印制作・屋形船宴会など小樽独自の体験メニューが発生してきました。そして平成13年に「小樽おもてなしボランティアの会」、同14年に「小樽観光ガイドクラブ」が設立され、さらに同18年には案内人養成のための「小樽観光大学校」が立ち上がりました。
 いずれも小樽の観光ガイドに焦点を定めた組織です。最近では、運河の浅草橋をはじめ、所々でガイドがそれぞれのユニホームを着て案内している風景を見かけるようになってきています。

観光ガイドの展望
 ガイドネタはただ歴史的事実を伝えるだけではなく、埋もれているネタ、今の人々に考えさせるネタなど無限にあります。小樽観光の特徴である約50%のリピーター率(二度以上来る率)は、これまでは旅行者個人の判断によるところが大きかったのですが、今後その判断材料の中に、「あのときのガイドさんの話に興味を持ったから」「あのときのガイドさんに心酔したから」「あのときのガイドさんに別な小樽を案内してもらいたいから」などのニーズが加わると、リピーター率は間違いなく上がると同時に、リピーターがリピーターを呼ぶ市場が創造されていきます。
 「小樽観光はガイドをつけると十倍楽しくなる」そんな新たな観光地になれば、人の心が活性化するという意味で、聴く方も語る方も、そして小樽の観光振興のためにも申し分ないといえるのではないでしょうか。

小樽の観光ガイド関連機関
●小樽おもてなしボランティアの会
 平成13年に設立され、現在30名の会員で、運河浅草橋・小樽市総合博物館などを拠点に活動しています。特に観光客が最も集中する運河浅草橋でカメラのシャッターを押すことを契機として、運河の説明や、要望があれば市内のガイドをしています。
事務局:会長 竹内 勝治
    TEL.090-2070-1323

●小樽観光ガイドクラブ
 平成14年に設立され、現在32名の会員で、運河浅草橋・旧日本郵船・小樽歴史館などを拠点に活動しています。月1回の研修や様々なコース設定などを研究し、旅行会社等からのオーダーも増えつつあります。毎年8月9日を「観光ガイドの日」とし、この日は小樽観光をしたい小樽市民に無償でガイドをしています。
事務局:会長 倉重紀久男
    TEL.0134-23-4133

●小樽観光大学校
 平成18年に設立された小樽観光大学校は、産官学民の連携によって運営され、過去5回の検定試験および1回のマイスター検定によって343人の有資格者を輩出しています。一級検定では観光資源である歴史的資源を4講座、現在およびホスピタリティ1講座を設け、基本的な知識と受講者が自ら興味を持つ契機づくりを目的としています。
事務局:小樽商工会議所
    TEL.0134-22-1177
    http://www.otaru-kd.com/