小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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広域観光(7) 他地域との連携

全日本司厨士協会小樽支部
第十代支部長 三輪 信平 氏
(トラットリア マルコポーロ 支配人・料理長)〒047-0027 小樽市堺町5-30
TEL(0134)27―8000


全日本司厨士協会小樽支部 支部長 三輪 信平 氏
全日本司厨士協会小樽支部 支部長 三輪 信平 氏

全日本司厨士協会小樽支部
 全日本司厨士協会小樽支部は1958(昭和33)年に設立されました。2009(平成21)年現在、後志管内の主に洋食の料理人で、ホテルやレストランの会員60名で組織されています。設立の目的には「技術の向上」「地域の食文化向上」を掲げています。
 「技術の向上」に関しては、北海道大会・全国大会・世界大会のコンテスト、「地域の食文化向上」に関しては、1994(平成6年)から「後志フードフェスティバル」を毎年開催しています。また、小樽市さくら学園(知的障碍児通園施設)に料理を届ける食事慰問も毎年継続しています。

後志フードフェスティバル
 後志フードフェスティバル(平成21年2月10日北海道産業貢献賞受賞)は毎年超満員の盛況で、後志産の素材を核に、協会会員の丹精込めた料理が振る舞われます。このイベントは2001(平成13)年から北海道中小企業家同友会 しりべし・小樽支部が共催となり、地産地消というテーマが盛り込まれ、イベントの参加層も幅が広がってきました。
 同時に2002(平成14)年には同友会 しりべし・小樽支部に農業経営部会が設置され、農業者と司厨士との交流が活発となり、料理人から農業者に直に発注されるという新たな取引モデルが誕生しています。
 全日本司厨士協会小樽支部 支部長 三輪信平氏は2004(平成16)年の台風18号で後志管内の農家も大きな被害を受けた折、台風で落ちたリンゴやナシを全道の司厨士に大量に買い取ってもらう協力要請をして、農家救済に尽力しました。

縦連携から横連携へ
 日本はエネルギー自給率4%と大変資源の少ない国であるため、貿易立国として、自動車や電器などの輸出型産業が経済を牽引してきました。日本は大企業の系列が張り巡らされた縦連携の経済構造でした。
 経済の基本は「価値」にありますが、今までの「価値」はこれ以上成長を望めない段階となり、新たな「価値」が模索されています。そこに「地域資源」が胎動し始め、「地域内連携」「地域間連携」という横連携が模索されています。

地産地消における料理人と農業者の連携
 これまで料理人は食材会社から主に仕入れてきました。食材会社は各地の食材をニーズに合わせて販売し、その選択肢も冷凍冷蔵技術の発達や輸送の最速化が図られ、拡がってきました。
 一方、農業者の圧倒的多数は「耕す人」で、ほとんどを農協に納め、農協は量販店などを核にして様々な地域に卸してきました。
 このように食の経済構造も縦系列でしたが、後志の料理人と農業者の間に新たな関係が生まれるということは、一つの横系列の関係が誕生したという意味で、画期的なできごとといえます。
 この関係が定着するには、同時に消費する側に「地産地消」の「価値」が高まっていく必要があります。私たち地方に暮らす者にとって、「地産地消」は新たな生活価値や経済構造をつくっていく重要な運動です。

グローバル化と地産地消
 「料理人にとって、おいしい料理を提供することが本質的なテーマなので、地産地消が重要でも、すべてを地産地消でまかなうことには無理があります。」と三輪支部長は明快に答えます。そして「大事なことはグローバル化に負けない地元食材を改良する努力と、そういう食材を俎上で料理をする我々の緊張感です。そんな相乗効果を互いに模索できる関係がいいですね。」とグローバル化と地産地消という食材を見事に料理してくれました。