小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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分野(8) 様々な観光

制作体験 染め・織り
おたる織物 染織アトリエ Kazu
〒047-0031 小樽市色内1-10-23
TEL(0134)22―8544
FAX(0134)22―3274
http://www.at-kazu.com


寺岡 和子 氏と織機
寺岡 和子 氏と織機
アーティスト誕生
 地域発信型の産業は、豊かな地域資源を活用して、社会に受け入れられて存在しますが、アーティストは逆に地域資源を自らの感受性で吸収してなんらかの形として表現します。
小樽で生まれ育った寺岡和子氏はその感受性の中に、小樽のロケーションを吸収し、自らの感性と技術を媒介にして、織りでしなやかさを、染めで風合いを発信しています。
 多彩な才能に恵まれた若き日の寺岡氏は、高校2年生のときに見学に訪れた女子美術大学で、染め・織りを目の当たりにした瞬間から、なんのためらいもなく、「これが私の道」と心に決めました。

石造り倉庫の工房
石造り倉庫の工房
風景
 小樽の四季の彩りや厳しい自然の表情、あるいは街並みの染みや滲みなどが寺岡氏のフィルターを通して、心象風景として、淡々と深々と無心の手染めと手織り作業に込められていきます。
「作業は孤独ですが、このような由緒ある石の蔵には、小樽繁栄期の気が染みこんでいて、励ましてくれます」元寿原商店の缶詰倉庫の内部の石壁を見つめながら静かに淡いリズムで話してくれます。
「ときどき訪れてくださる方の中に、かつてここで働いていた人がいるんです。そのときの活気や厳しさを教えてくれ、帰り際にしみじみと石の壁をなでて行かれます」
 アートステージならではの逸話です。

2階ショップ
2階ショップ
素材・商品・作品
「小樽の歴史的背景からすると麻も素材としてよく使いますが、半分以上は絹です」
 かつて物流基地であった小樽には多くの物資が運ばれてきましたが、中でも大麦、小麦、小豆、大豆などは麻袋に包まれて保管・運搬されていたので、麻袋業者が大きなビジネスをしていた時期があります。
「私の作業の歴史からみて、真綿に絹糸を二本よりにした糸と出会ってから、作ろうとする品目の選択肢が増え、また質感にも心地よいものが増えていきました。特に真綿マフラーがヒットしてくれました。ふわふわ感が首回りを癒してくれるのです」
 お客様が買い求める商品は、マフラー・スカーフ・帽子などで、オーダーメイドの作品はタペストリーやコートなどに人気が定まっています。

体験
 寺岡氏はそもそも1982(昭和57)年から手織り教室として営みをはじめてきていることから、制作体験がブームになったときに、「染め・織り制作体験プログラム」を実施することは簡単でした。ただガラスや陶芸などと比べるといささかマイナーではあるようです。その代わり体験希望者は「体験よりむしろ弟子入り感覚」が強く、丸一日かけて学んでいく場合もあります。
 1階土間が染め工房となり、1階には他に4台の織機、2階には3台の織機が並んでいます。また制作者のネットワークは強く、生産が間に合わないような場合には、内職としてお手伝いをしてくれるケースもあります。

染めと織り
 染織アトリエ Kazuの染め模様は独特の「しぼり染め」「ぼかし染め」です。機械でまんべんなく攪拌して染めるのではなく、染料と素材の自然の染め具合や加減を生かす方法です。
 また織りは糸にふわふわ感のある絹を使うことによって、体に寄り添ってくれる布に仕上がります。
 独自の寺岡ワールドは静かに女性のしなやかさを支えているようです。