小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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編集後記


おやじのこごと
 20代の若い人に「趣味は何ですか」とか「好きな俳優または歌手は誰ですか」と聞くと、明確に「ハイ○○です」と答えが返ってくることが非常に少なくなってきています。テレビや携帯電話のせいではないでしょうか。
 テレビが出現する以前や高くて買えない時代の情報源はラジオでした。ラジオで聴いて「これいい」と思ったらレコードを買い、何度も何度もそれを聴くのです。そうすると歌手の歌い方も含めて曲も覚えていきます。何度も聴いてそれでも「やっぱりいい」と思える曲や歌手が、その人が明確に返す答えになっていきます。
 さてテレビはどうでしょう。一方的に流れてくる情報を「ただなんとなく」受け流しています。俳優や曲が「いいな」と思っても画面は次から次に流れる風のように追う気力を失います。したがって深くのめりこむ経験が希薄になり、さらに、そこに登場するのが携帯メールです。
 携帯電話がなければ時間をもてあます若い時代は、趣味にも走りますが、携帯メールでのコミュニケーションは現場の深掘の道を閉ざします。共通するのはテレビの情報も携帯メールも直ではないということです。
 人生に「ぼーっ」とする時間は決して不要ではありません。また「好き嫌いが明確」であることが大きな価値だとも限りません。主体性を育む環境のことです。主体性はエネルギーの根源です。動くほどに「好き嫌い」も変化します。その醍醐味の振幅の幅でしか、悲しいかな人は思いやることができません。
 良き友を増やしてほしいと願っています。

歴史文化研究所
副代表理事・編集人 石井 伸和