小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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まちづくり観光(9) まちづくり運動と観光

市民の視点を極める
小樽再生フォーラム
代表 篠崎 恒夫 氏


小樽の建築探訪
小樽の建築探訪

小樽たてもの散歩
小樽たてもの散歩

運河保存運動と小樽のまちづくり運動
 1973(昭和48)年から1984(昭和59)年まで繰り広げられた小樽運河保存運動は、全国的にも「まちづくり運動の先駆け」として注目を浴びましたが、小樽の歴史上、極めて異彩を放った出来事でもありました。これまでの小樽の近代史では、主に商人などが主体となったまちづくりが進められてきた中で、一般の名も無き市民が主体となったという意味で新たな系譜が刻まれたといえます。
 昭和59年以降も数十を超えるまちづくり団体が誕生し、様々なまちづくり運動を展開してきていますが、それらは運河保存運動が母体ともなり、あるいは契機ともなってきました。

小樽再生フォーラム
 1984(昭和59)年に運河問題に於ける、北海道知事による横路裁定といわれた政治的決断後間もなく、運河保存を担ってきた人々が集い1985(昭和60)年に、小樽再生フォーラムが結成されています。
 そういう意味で小樽再生フォーラムは小樽運河保存運動を母体とした最大の系譜者です。

条例制定への協力
 小樽市では、1992(平成4)年総合的な都市景観の保全を図るために「小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観条例」を制定しています。このときに小樽再生フォーラムは総動員して資料や提案を数多くしてきました。現在66棟の指定物件がありますが、これらは小樽観光の重要な資源として光彩を放っています。

小樽苗圃への提案
 小樽苗圃は1997(平成9)年に「長橋なえぼ公園」として整備されましたが、直前まで国有林であったのが小樽市に譲渡されたのがきっかけでした。
 この「長橋なえぼ公園」構想に再生フォーラムは「現状維持やコンクリート・アスファルトの使用禁止」などを提案し、今日の自然豊かな公園に生まれ変わりました。

『小樽の建築探訪』『小樽たてもの散歩』
 1995(平成7)年に北海道新聞社から『小樽の建築探訪』という本が出版されましたが、編集は再生フォーラムでした。この本により小樽には多くの歴史的建造物が存在することが市内外に具体的に知られるようになります。知られるばかりかこの本が契機となって実際に小樽に移住した人もいるほどです。
 また2009(平成21)年には、この効果をさらに深めることも考え、実際に小樽を散策しながら建物を見て歩く、ポケットガイド『小樽たてもの散歩』を再生フォーラム自ら出版しています。

まちなみ散歩
 1992(平成4)年を皮切りに、会員と一般市民が一緒に(約30人)小樽の様々な地区を歩き、まちなみを検証しています。

文化活動
 再生フォーラムは、小樽に伝わった「松前神楽」の保存への協力や有形文化財保存の例会を開いています。

親子のスケッチ会:運河と倉庫
 街づくりの考えを小さいときから身につけてほしいとの願いから実施されました。まちづくり人材の育成というこれまでにない観点からの活動です。

目的と観光
 小樽再生フォーラムの目的や様々な活動は、市民が主体的にまちづくりに対する意見を持つことが基本にありますが、そういう市民層の増加は、言い換えれば民度の向上となり、すなわち観光振興に十分対応する人材育成にも通じるといえます。