小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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まちづくり観光(10) まちづくり運動と観光

心に火を灯す
小樽雪あかりの路検討委員
委員長 廣谷 昭 氏


小樽雪あかりの路検討委員 委員長  廣谷 昭 氏
小樽雪あかりの路検討委員 委員長 廣谷 昭 氏

誕生経緯
 平成8年に小樽観光誘致促進協議会(平成19年小樽観光協会と合併)が設立され観光動向調査をした際に、様々な特性が抽出されます。その抽出された特性を7〜8つに大別し、それぞれを磨いたりフォローしたりするプロジェクトが立案され実行されてきました。その一つに「冬と夜に弱い小樽観光」という特性があり、それをフォローする議論の中から平成11年に小樽雪あかりの路が生まれました。

手宮線会場
手宮線会場
企画コンセプト
 さっぽろ雪まつりは毎年2月初旬に開催されて、2010年で第61回を数えますが、全国はもちろん海外からも多くの来場者を呼ぶビッグイベントになっています。
 そこでこれと連携することに加え、小樽独自の企画内容が立案され、札幌の「動」「直接照明」に対し、小樽の「静」「間接照明」という方向性が決まり、「浮き玉」や「スノーキャンドル」という具体的なイメージが生まれています。さらに札幌の1週間に対し、それを含む10日間と定め、本会場を運河と手宮線という小樽の二大近代化遺産に設定されました。
 またシンボルとなる照明はすべてローソクとし、市内のガラス・板金・ローソク業のコラボによって浮き玉が完成し、運河の水面に浮かすことが幾多の実験から成功することができました。

波及
 小樽雪あかりの路は小樽の冬と夜に活気を与える契機となりました。
 市内のホテルの宿泊稼働率は2月の閑散期で通常40%前後ですが、雪まつり・雪あかり効果によって90%前後にあがるといわれます。その数字の中にはこれまでになかった海外からの観光客が多く見られるのも大きな特徴です。また市内の飲食店にも人々が流れ、暖かいメニューが人気を呼んでいます。
 さらに大きな波及は、市内全域の町内会や商店街あるいは個人宅において、期間中にスノーキャンドルや独自の雪像作品が自主的に作られる現象が生まれているということです。
 近所の大人同士が談笑しながら雪像をつくる風景の中に子供たちも溶け込み、失われたコミュニティが芽生えてきたといえます。

ボランティアの活躍
ボランティアの活躍
ボランティア
 これまでの小樽のまちづくりイベントには皆無であった様々なボランティア団体が小樽雪あかりの路を支えるようになっています。1日約200名のボランティアたちが雪像や灯りのメンテナンスや案内などで活躍しています。さらに韓国、中国から海外ボランティアも毎年駆けつけ、韓国では希望者500名の中から50名選抜されるという人気の高さです。まさに「小樽雪あかりの路実行委員体験ツアー」といった具合です。
 市内のボランティア団体では小樽観光ガイドクラブ、おもてなしボランティアの会、みどりの会、おたる案内人、その他多くの団体・個人などが参加し、彼らの活躍はイベントに不可欠になっています。

課題
 第12回小樽雪あかりの路検討委員長の廣谷 昭氏は今後の課題をこう語ります。
「そもそも観光振興を目的として誕生したイベントで、そのきっかけには間違いなくなっていますが、それはイベント期間に限られた効果に留まっています。小樽の冬は半年間ありますので、雪と親しむという観光目玉を小樽全体で開発していくことが重要です。また地場産業への波及効果もありますが、雪を媒介にした地場産業側の自主的なPRの場として是非参加していただければと考えています。
 観光の本質は、いい街・いい施設だけではなく、観光客の皆さんの心に火を灯す親切さがなければ、来て良かったとかまた行きたいとはなりません。雪あかり会場はそういう場でもあるのです。写真を撮ってあげるとか、案内を親切にするとか、絶好のチャンスをまだまだ生かし切れていませんね」
 小樽雪あかりの路12回の進化は検討委員長廣谷氏とスタッフの感受性の中で醸造されています。

第12回 小樽雪あかりの路
2010年2月5日〜14日
http://otaru.yukiakarinomichi.org