小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地域資源活用ビジネス(9) 小樽独自のビジネスモデル

産業資源活用
小樽信用金庫
〒047-0032
小樽市稲穂1-4-10
お問い合わせ:営業推進部
TEL (0134)22-3122
および 本・支店
http://www.shinkin.co.jp/tarushin/


小樽信用金庫 常務理事 下中 博文 氏
小樽信用金庫 常務理事 下中 博文 氏

小樽の人口と事業所
 小樽の人口はここ30年間で約5万人以上減少し、平成21年11月には134,928人、年間1,600人以上が減っていることになります。また、事業所数も平成11年には7,722が平成18年には6,789となり、年間130以上が減少していることになります。(小樽市統計書)

産業振興と観光
 人口が減り事業所が急減するピンチの中にありながらも、小樽は年間700万人以上が訪れる観光都市になっています。この観光現象は小樽にとって千載一遇のチャンスなはずです。観光を地域経済の振興につなげていけば、ピンチをチャンスに変えるターニングポイントになるでしょう。
 小樽信金ではこういう視点に立って、「おたる案内人」のマイスター3名、1級12名、2級9名の認定者を抱え、観光振興の学びと研究を推進しています。

食環プロジェクト
 さらに小樽信金では「食環プロジェクト」を立ち上げ、小樽・札幌・後志の各市町村の食品関連企業の振興を目的に「金融機関食品産業高付加価値化推進プラザ(食品プラザ)」に加入し、商品開発・保存・運搬技術・品質管理などの課題解決に向けて、金利面での優遇も含めて後押ししようとしています。
 すでに、北海道においては「北海道立食品加工研究センター(食加研)」が、研究開発や技術指導で食品関連企業をサポートしていましたが、ここに㈶北海道中小企業総合支援センターや金融機関が加入することによってリアリティを増すことになり、この組織が「食品プラザ」になります。

地元金融機関のコラボ
 地元の小樽信用金庫と北海信用金庫が共同研究を行い2007年に「小樽市の地域活性化への提言」を発表し、この中に「創業誘発の仕組みづくり」を掲げ、特に食品関連の「経営相談」「事務所確保」「人材斡旋」等のインキュベーション役を担う方向性が示されていました。
 さらに小樽は、製造業従事者の49.4%、製造品出荷額割合で43.0%を食料品が占めている(小樽市統計書)ことを踏まえ、小樽の産業振興の基幹は食品関連と定め、既述の「食品プラザ」加入につながってきました。

北海道・後志・小樽
 北海道の近代デビュー時には鰊と石炭という資源がありましたが、いずれも従来の輝きを失い、以後公共事業の下支えなどにより経済維持が図られてきました。しかし既に公共事業はピーク時からみて半減し、厳しい経済環境にある中、200%の食糧自給率という光源を活かす方向に北海道中が目覚めたといえます。
 そして現在は、北海道・後志・そして小樽の地場産業の最大多数にあたる食品関連の起業・再生こそが、北海道経済の自立の牽引役と焦点を定めた段階といえます。

産学官連携と金融機関
 これまで全国の地方には地域内の力を集中させて地域再生を図るために産学官連携の様々なモデルが誕生してきました。今回の「食品プラザ」誕生はそこに金融機関が参加し、産学官金連携という環になり、そこでのプロジェクトに一層のリアリティが見えてきたことは画期的な出来事です。

下中常務理事のお話
 私たち地域金融機関は平成4年のバブル崩壊時に適用されたBIS規制以来、大手銀行並の規制に対応してきました。そこに今度は私たちの対象となる地域の事業所がどんどん減っていくという現象を目の当たりにすることになります。私たちの規制上の問題が決して解決したわけではありませんが、地域の事業所が減ってしまうことは、地域そして私たち自身の存続基盤を失うことになります。
 すべての事業所は私たちにとって重要ですが、小樽の地元金融機関として、観光と食品産業を戦略的に応援しようと思っています。是非お問い合わせいただければと思います。

地域資源
 観光と食品産業の密度が濃い小樽にとって、ここに焦点を定めた戦略そのものが「地域資源」といえます。
北前船という船は、「板コ一枚下は地獄」といわれるハイリスクの構造でした。今の小樽の「板コ」を支えているのが「観光と食」ではないでしょうか。