小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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分野(13) 様々な観光

ミュージアム観光
市立小樽美術館
〒047-0031 小樽市色内1丁目9番5号
TEL(0134)34-0035
FAX(0134)32-2388
E-mail:otarubij@crest.ocn.ne.jp



「小樽・水彩画の潮流〜平沢貞通・埋もれた画業の発掘」
「小樽・水彩画の潮流〜平沢貞通・埋もれた画業の発掘」

沿革
 小樽中央ライオンズクラブが創立20周年事業として美術館創設を計画し、賛同者や関係者の協力を得て、1979(昭和54)年8月19日に市立小樽美術館が開館します。また1988(昭和63)年10月10日に中村善策記念ホールが開設され、2011(平成23)年4月には一原有徳作品が常設として展示される予定です。

概要
 1階に中村善策記念ホール、2階に企画・常設展示室、3階に市民ギャラリーが配置されています。収蔵は小樽にゆかりのある作家の作品が約2,000点あり、年に2回の企画展を開催しています。これまでの「中野五一回顧展」「一原有徳展」「三浦鮮治と兼平英示」「山田義夫展」「中村善策展」「福井爽人展」「金子誠治展」「河野薫展」などが開催され、2009(平成21)年の「画家たちのパリ」に続き、本年(平成22)の「小樽・水彩画の潮流〜平沢貞通・埋もれた画業の発掘」(5月9日まで)も好評です。

市立小樽美術館  館長  佐藤  敬爾 氏
市立小樽美術館 館長 佐藤 敬爾 氏
統計から
「本来、地域の美術館は立地する地域に関係の深い作品を保存・公開し、その歴史を伝えることが役目です。企画展では、時代に応じたテーマを立案し、収蔵作品の選択と同時に、所有者のご協力を得て公開します。また市民ギャラリーは市内の教室やグループなどに開放しています。」と佐藤敬爾館長は語ります。
「平成13年から21年の9年間の平均入館者は15,262人で、毎年9月から11月が最も多く来館されます。そこで平成20年6月から21年7月までの来館者に任意で居住地域を聞いてきた統計では、なんと札幌が37%でトップ、続いて小樽は34.9%、道内13.5%、道外13%、国外1.6%の順であることが判明しました。つまり小樽以外が65.1%となり、当館の来館者の半分以上は観光客といっても過言ではありません」と分析します。
 小樽市民のための美術館であっても、小樽市民だけの美術館ではないという、開かれた美術館になっていることが見えてきます。

願い
「当館としては、もっともっと小樽の小中学生の皆様に来て頂きたいと願っています。もちろん無料です。歩いて来館できる近郊の学校に偏る傾向があり、学校としても総合的な学習や課外授業として取り組んでくれる場合がありますが、バスなどの交通機関を利用する際にかかる経費や時間の問題が解決されないままです。学校側の自主的な企画に頼らざるを得ないのが実態です。
 例えば中村善策は起伏に富んだ小樽の風景に美を感じ、写生画が数多くあります。地域の美しさを野外写生会などで学校に取り組んでいただければ、美術の勉強と同時に地域を美的に見つめる感性も磨くことができますね」と佐藤館長はその糸口を示しています。

美術館と観光
「例えば今回の小樽・水彩画の潮流展でいうと、平沢は庁立小樽中学校(現・小樽潮陵高校)出身ですが、東京で参加していた水彩画のグループがあり、そのグループの支部的存在が小樽にもありました。したがって小樽のグループの作品なども展示して小樽水彩画の潮流を探るというテーマを持たせています。こういう視点からいうと、平沢の全国区的側面が小樽にも与えた影響を知ることができます。つまり平沢の作品を通して、水彩画が全国に開かれ、そして今日もなおその波紋を地域に投影しているという流れが見えてきます。したがって市民に対しても観光客に対しても、これは共通の興味です。こういうスタンスを毅然と維持することが私たちの役目ですね」

ミュージアム観光
 3回にわたり、「ミュージアム観光」と題して博物館・文学館・美術館を取材してきましたが、いずれも、しっかりと「地域のミュージアム」というスタンスを堅持すると同時に、本来の役割を守りながら維持する姿勢に、観光客も共鳴する姿が印象でした。