小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地域資源活用ビジネス(15) 小樽独自のビジネスモデル

ホタテ養殖
小樽市漁業協同組合 ホタテ貝養殖漁業部会
北海道青年漁業士 中村 貞夫 氏
〒047-0047 小樽市祝津3-91
TEL&FAX(0134)25-6082



<小樽市漁業協同組合>
<小樽市漁業協同組合>

養殖へ
 小樽は大正時代まではホタテの宝庫でしたが、ニシンとともに水揚げが皆無になり、祝津の沿岸刺網漁業者が昭和57年春にホタテ養殖の企業化を計画し、13人の祝津の漁業者が兼業で取組みます。一人200万円の準備資金を拠出しイカダを2台設置、1台のイカダに約3万個、稚貝(2.5〜3p)は1年で約10pに成長しました。
<昭和57年4月9日 北海道新聞>
 ホタテ養殖は、昭和58年には初の養殖百トン目標達成、2.350万円を売り上げます。
<昭和58年4月7日 北海道新聞>
 これまでの漁獲からホタテの養殖へ転向したのは、元来祝津において刺網を生業としていた漁業者は資源不足に加え、度重なるトドの被害に苦しんだことが、大きな要因だったといいます。しかし高齢化が進み後継者もなく現在では7人が専業でホタテの養殖に励んでいます。
 中村氏はその7人のうちの竹村氏の娘さんとの結婚を縁に、竹村氏の業務を平成4年から継承しています。

ホタテの成長
 ホタテは1〜2月にかけて稚貝になる過程で卵を産みます。その卵は100ミクロンという小さなものです。5月に稚貝をとる網を下げ、7月中旬に網上げをして選別作業を行い、籠に入れてまた海に戻します。9月中旬に入れ替えで再び網上げをして1pくらいになった稚貝を選別して越冬させます。翌年の4月に稚貝として水揚げして出荷します。一方2割ほどは成貝養殖として同じ場所で3年過しで約10pくらいになり、5〜11月に大部分は本州向け、そして地元向けに出荷します。

出荷先
 稚貝の出荷はすべて漁協を通してオホーツク海沿岸に運ばれ、そこで成貝にして市場に出荷されていきます。オホーツク海沿岸には小樽の祝津以外、日本海沿岸や根室あたりまでの漁業者から稚貝が集められています。
 また祝津で成貝になったものは岩手県や宮城県の市場に漁協を通して出荷されます。
 平成21年には7人合算で1,240トン、イカダも昭和61年から177台となり、出荷額で3億円強になり、小樽市漁協では最も安定した魚種となっています。
 平成20年度取扱地元主要鮮魚額においてホタテは、ほっけ・うにと並び、ホタテだけでも漁協全体の出荷高の14・46%にまで成長し、25年前にはゼロだったものがまさに小樽の漁業の主役に躍り出るまでになったのです。

苦労
 平成18年の台風で、祝津のホタテ養殖は大被害に遭い、約3分の2が壊滅状態となりました。また平成20年には稚貝不足になり、網走から大量に仕入れをしました。
 この事業は1年〜3年単位で回収するサイクルなので、基本的に1年単位のサイクルが狂うと、7軒の漁業者の家族生活に大きな支障を来します。

区割り
 このホタテ養殖は、祝津とオタモイの中間を使用し、3,000m×2,000mの海に7人が均等にイカダを配し、200mのロープを1単位として30前後の単位で構成されています。

祝津産ホタテのブランド化
 祝津産ホタテは厚岸のカキ同様、十分にブランド化し得る要素があります。「味も品質も十分だとは思いますが、餌になるプランクトンの関係で貝柱が少し小さいのです。ブランド化には品質改良はもちろん、海と山の環境も改善していく必要を感じています」と中村氏はいいます。「祝津は皆仲がよいので、加工業や飲食店の方々との協議会を設置して全祝津として集中的に開発すると効果が大きいですね」と展望を語っています。