小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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帰化人(11) 小樽こだわりのライフスタイル

自然と歴史を大事にする街
有限会社 庭園デザイン
 代表取締役 中村 哲世 氏
庭師樹木医(登録番号第951号)・一級造園技能士
一級造園施工管理技士・RCCM(造園部門)
北海道職業訓練造園科指導員・北海道農薬指導士


有限会社 庭園デザイン 代表取締役 中村 哲世 氏
有限会社 庭園デザイン 代表取締役 中村 哲世 氏

帰化経緯
 中村哲世氏は昭和30年に青森県弘前に生まれますが、生まれて間もなく札幌へ引っ越します。圃場経営の父親の手伝いを高校時代から行い、30歳で造園会社に入社、作庭家 岸村茂雄氏に師事、平成4年に建設コンサルタント会社に入社、平成10年には奥様の実家である小樽に居を移し、平成14年独立、同年 日本緑化センターから樹木医の認定を受け、平成17年に法人化します。
 業務の多くは札幌市や北海道の公共事業が中心ですが、様々な民間の業務もされています。
 小誌15号「まちづくり観光」で取り上げた手宮公園桜再生プロジェクトへの指導が、中村氏の小樽への直接的な関わりでした。

小樽のまちづくりと自然
 小樽には歴史的建造物が数多く残り、保存再生の運動や気運が高くなっていますが、豊かな自然への思いはその影に隠れているようです。しかし、植林活動の「北海道千年の森プロジェクト」「小樽緑のまちづくりの会」、園芸教室や緑化イベントの「小樽緑と花の会」、自然教室の「青い鳥」、旧手宮線の手入れなどの「山草会」多くの運動や活動があり、北海道認定の「フラワーマスター」は12名います。
 小樽市総合博物館学芸員 山本亜生氏は「小樽は60〜70%を森で覆われた森のまちであり、海と森とが関連しあった生態系は非常に貴重。小樽の森の多くは〈エゾイタヤ・シナノキ群落〉と呼ばれる広葉樹の森。銭函の海岸にはカシワの樹林があり、石狩市厚田区までの約25キロにわたって続き、カシワの海岸林としては日本最大のもの」と話します。

日本庭園・茶庭
日本庭園・茶庭
自然と歴史を大事にする街
 中村氏は小樽市民の自然に対するイメージをこう話します。
「小樽は緑量感はありますが、住む人々の意識は、栗・梅・胡桃など実のなる樹木はある程度かわいがりますが、どうも他の樹木には無関心で、たとえばせっかく小樽の花といわれるツツジなどはかわいそうな状態で放置されています。
 自然にも体系があり、川や海との関係、また他の樹木との関係、そして環境問題との関係など、むしろ人間関係よりデリケートで親密なのです。
 今回たまたま縁あって、手宮の桜を診る機会がありましたが、無惨でしたね。桜もツツジも、このままでは間違いなく消えていきます。歴史的街並みも大事ですが、それと同じように自然環境も考えてくれると嬉しいのですが。そして自然と歴史を大事にする街となることを願ってやみません」

智恵
 中村氏は、「人間で充満している大都市でさえ、計画の段階で自然のことをきちんとチェックするのに、地方には豊かな自然があるにもかかわらず、人間は人間のことしか考えない癖があります。地方の利点を無視して、弱点ばかりをあげて依存しているのが地方の実態です。自然があるから人間は生きられるという、人間は自然の一部という認識があまりに希薄です」と嘆き、「自然のデリケートさに対して、人間がどうかかわるべきかという知識や知恵は、私ばかりではなく多くの専門家が蓄積しています。それを活用しなければ実にもったいない」と小樽が見逃していた重要な視点を指摘しています。

歴史的環境と緑
 小樽の豊かな歴史的環境に緑がなじむと、歴史的環境をもっと大事にするといえます。建物の保存や活用にデザインが必要だという話は小誌12号の「まちづくり観光」で記述しましたが、ここでまた私たちは緑とそのデザインが重要だと学ぶことができます。
「小樽はまちづくり運動が盛んなので、むしろ民間のボタンを押した方が有効かもしれませんね。行政とお話しをしても、クレームへの呪縛が強く、自然環境やまちづくりにおける自然感あるビジョンなど聞けません。まして観光や定住を目指すようなまちづくりには歴史も経済も大切ですが、自然環境や緑のビジョンも是非加えてほしいと、緑になりかわって(笑)期待しています」

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