小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
bg_top
alwHOMEalw読んでみるalw収穫(9) 後志でなにが収穫されているの

収穫(9) 後志でなにが収穫されているの

西洋野菜
Grow up
代表 中井 宏国 氏



共和町の農業
 後志の共和町は肥沃な土地と温暖な気候に恵まれ、道内の米どころとして名高い地域です。特に、共和町で生産された「きらら397」と「ほしのゆめ」は、「純米らいでん」として、高い評価を得ています。
 また、畑作ではスイカやメロン、スイートコーン、ジャガイモなどが特産品となっていますが、中でも「らいでんスイカ」や「らいでんメロン」はブランド名として全国的な支持を得ています。そして夏の札幌大通公園のワゴンで売られている人気のスイートコーンは、すべて共和町産で、北海道の夏の味を一手に担っているのです。

若手農業者による グループ「グローアップ」
 平成21年、共和町で若手農業者5人によるグループが発足しました。普段は農家の2代目、3代目として共和町の特産品である米やスイートコーン、スイカ、メロンなどを栽培していますが、自分達で地域の新たな特産品を生み出せないかと、取り組みがはじまりました。その最初の作物が西洋野菜でした。それは農業研修でアメリカやヨーロッパに行った時、現地で食べた印象深い野菜を、気候風土の似た共和町で栽培できないかという思いからでした。また、自分達が生産した作物がどのように流通し、どうやって販売され、食べた人がどう評価しているのかを知りたい。このことを検証できる仕組みを作りたいというのも発足の動機の一つでした。
 「グローアップ」とは育つ、向上する、大人になる…など前向きな意味があります。正に若手農業者にふさわしいグループのネーミングといえます。

腰を据えて取り組む
 グループのメンバーは、単に新しい農業スタイルを目指しているわけではありません。農家の後継者として日々、親や先輩から栽培の知識や農業経営を学んでいる時期であり、親の苦労や偉大さをしっかりと受け止めています。これまで祖父や親が培った農業を自分達の代でもしっかりと引継ぎ、その土台の上にもう一つの新たな農業スタイルを確立していきたいというのが目標です。
「早くオヤジのレベルに近づきたいんだ」とメンバーの一人は言います。

消費者と対話し、差別化した農業
 西洋野菜は近年、札幌周辺の農家が栽培するようになりましたが、それは消費地である札幌のレストランでの需要が見込まれるからです。しかし後志では消費地から遠いため、これまで積極的に栽培されていませんでした。グループのメンバーも流通経路にのせ、安定供給させるのはまだまだ難しいと実感しています。レストランのための野菜栽培にこだわるのではなく、一般消費者がホウレン草やレタスと同じように食べてくれるようになれば、地元及び近郊での消費が増え、流通経費の問題も解消できると考えています。そのためにメンバーはイベントなどに積極的に参加し、食べ方を紹介するようにしています。これまで見たことのない色や形の野菜に、お客様から「何これ!」といわれ、説明する時が一番楽しいといいます。これまで直接消費者の方と対話したり、感想を聞いたりする機会がなかったので、今後の取り組みの参考になるのです。
 西洋野菜はいわば「スキ間」の農業です。今はまだ大量消費される作物ではないし、栽培技術も試行錯誤の段階といえます。メンバーも今後、この西洋野菜栽培だけでいこうとは考えていません。しかし、この取り組みで独自の流通経路の開拓や消費者との意見交換、作物の差別化など、これまでの自分達の農業とは全く違う農業を体験できていることに手ごたえを感じています。

これから
 これまでに栽培した西洋野菜は、ブライトライト、コールラビ、トレビス、マスタードグリーンなど10品種。まだまだ共和の土地に適した西洋野菜を栽培するために海外からカタログを取り寄せ勉強を続けています。
 最後に中井代表は言います。
「とにかく一度食べてみてください。料理のレパートリーが増えますよ」
「グローアップ」の今後の活動に注目です。

グローアップ
連絡先広報担当…浦口 和也
E-mail:grow_up_in_kyowa@yahoo.co.jp
※西洋野菜の直売先:岩内町 北雄ラッキー岩内店