小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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コラム

小樽を憂える人々



契機
 9月3日、小樽商科大学シニアアカデミーの意見交換会において、こんな議論が交わされました。
「地域人口は地域活性化の尺度ですが、小樽の人口は昭和39年の20万7千人をピークに今日に至るまで減少し続け、平成22年7月現在で133,485人になっています。この先さらに減ることはあっても増えることは難しいと考えれば、良い減り方を考えた方がいいのでは」
 確かに、増やすためには仕事が必要です。仕事がないから流出したからです。そこでどんな仕事なら増えるかですが、その職種では観光産業に大きな可能性を持っていることは薄々確信しており、この段階で「良い減り方」の提起でしたので、極めてリアリティを感じました。そこで一考してみました。

小樽を憂える人々
 小樽市の人口はピーク時の1964(昭和39)年から減少期が46年間続き今日に至っていますが、人口減少により様々なものが連動して減少している中で、「小樽を憂える人々」は46年前より増えています。減ったから憂えるのか、時代が地域化してきた背景によるのか、多くのまちづくり運動の啓発によるのかは不明ですが、この憂える作用こそ良質な減り方を考える契機をつくる火元と考えました。
 憂えるから「小樽を学ぶ人」「資源発掘し磨く人」「ボランティアで観光ガイドをする人」「観光施設に投資する人」が増えてきたとみていいでしょう。

小樽を学ぶ人々
 平成18年から開始された小樽観光大学校の「おたる案内人」検定は過去7回試験が行われ、有資格者が既に409人となり、受講・受験者数は573人となっています。そのうち小樽市民有資格者は70%の287人です。
 また他にも商工会議所・青年会議所・北海道中小企業家同友会・小樽商科大学など様々な団体の「小樽に関するセミナー」も数多く開催され、博物館・文学館・美術館などの団体による「小樽に関するセミナー」も多彩に実施されています。これらのセミナーを実行する主体を上記組織だけでも、平均10名として90名が智恵を出し合って企画しています。
 そして地域史研究家や個人的に小樽の様々な調査や収集をしている人々もいますし、本誌の市内定期購読者も1,600人ほどになっています。



■資源発掘し磨く人々

 いわゆるまちづくり団体ですが、小樽運河を守る会以後に誕生したまちづくり団体は、解散も含めて今日まで40団体以上にもなっており、それぞれのスタッフを平均して20名とすれば主体は800人にもなります。


■ボランティアで観光ガイドをする人々

 小樽観光ガイドクラブや小樽おもてなしボランティアの会という団体構成が約60人、その他個人的なガイドを20人とすれば、このボランティアガイド主体は約80人になります。


■観光施設に投資する人々

 純粋に小樽資本の観光投資を概観すれば、大小合わせて約30社が数えられ、各社10名を実行スタッフとすれば300人が主体となります。

主体実数
 以下主体実数を合計すると、おたる案内人受講・受験者数573人、セミナー主催実行スタッフ90人、地域史研究者30人、小樽學定期購読者1,600人、まちづくり団体800人、ボランティア観光ガイド80人、観光施設実行スタッフ300人となり総数で3,473人となりますが、だぶる方もおられ、約3,200人というところでしょうか。
 さて、この3,200人、46年前の人口207,000人時代に何人いたでしょうか。誰もが札幌や東京への志向が強く、せいぜいセミナー主催実行スタッフと地域史研究家合わせて40人と考えれば、今日は実数で3,160人も多く、総人口の率では46年前0.02%が今日2.4%と120倍に膨れあがっているのです。

憂い人の意見
 小樽を憂える人々は、そうでない人々に比べはるかに小樽のことを公的レベルで考えています。こういう方々の議論の場ができ、さらにそこでのコンセンサスを公的機関に提案して、機能的な組織をつくって実行していくことが、良い減り方あるいは減少歯止めになるのではないでしょうか。
 なぜなら、憂い人たちが実行部隊になってくれるからです。中央から地方に主権が移されると、地方行政の人員だけではまかなえなくなることは明確です。こういう予備軍がいるいないで、地方の差が出ると思いませんか。