小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
bg_top
alwHOMEalw読んでみるalwまちづくり観光(22) まちづくり運動と観光

まちづくり観光(22) まちづくり運動と観光

絵本
北海道中小企業家同友会 しりべし・小樽支部
青年経営者懇談会
〒047-0031 小樽市色内1丁目9番6号
TEL:0134-25-9191  E-mail:otaru@hokkaido.doyu.jp


温井 俊行 氏(左)と簑谷 和臣 氏(右)
温井 俊行 氏(左)と簑谷 和臣 氏(右)

 後志管内でも各町村で様々なまちづくり運動があるが、その手法にイベントが最も多い中、「絵本」を発行して地域の大切なものを訴求する最初は、「しりべし物語」後志実行委員会が1999年に発行した『ゆきちゃんの不思議な旅』で、後志各町村の語り継がれた伝説や歴史を収録してる。次に黒松内町の「ぶなの里エコ・グリーン基金」が2001年に発行した『ブナの森からトトトントン』で、ブナの北限とされた黒松内の貴重なブナ林の大切さや自然との共生を訴求している。

青年経営者懇談会
 北海道中小企業家同友会 しりべし・小樽支部の青年経営者懇談会(青懇)第6代の代表世話人 温井俊行氏(平成18年より)は、その活動の主眼を地域の歴史を学ぶことにおいていた。歴史的な北前船の縁によって交流した加賀市橋立町の若者達が小樽を訪ね交流したことが契機となった。「加賀の若者のまちの歴史認識が深いのに対して、小樽の自分達はまちの歴史を知らない」という動機である。以来、様々な専門家を招いて学ぶ中で、「学んだ内容をなにかしかの成果物にしたい」という気持ちが芽生え、既に先輩諸氏の歴史に関する活動がある中で、まだ誰も手がけていない「子供たち」に向けた活動を思いつき、くわえて小さな子供を抱える自分達の使命と思えるほど強い意志に変化する。

ぼうはていとうみのまおう
ぼうはていとうみのまおう
ぼうはていとうみのまおう
 青懇は2010年2月に「おたるものがたり1」として『ぼうはていとうみのまおう』を発行する。絵本という手法を思いついたとき、仲間に絵を描くことの長けた簑谷和臣氏(20号まちづくり観光参照)がいた。若い頃から油絵を描き、前職の国家公務員になるまでは教育大学の美術を目指すほどのライフワークでさえあったという。さらに簑谷氏は筋書きまでの原案を考え、青懇で何度も揉んで物語に仕上げた。
 幸いにも市から補助金も受けたり、同友会の会員からの協賛金も集まり、600部を発行して250部を市内の認可保育園や幼稚園、小学校や図書館、協力者などに寄贈した。
 この活動は北海道新聞や札幌テレビにも取り上げられ、大きな反響を呼ぶ。
「なによりも嬉しかったのは、読み聞かせた際に子供達が本を取り合いしたことや、我が子が小樽港の貢献者として廣井先生の名を覚えたことですね。また図書館でも借りられているケースが多いという報告も嬉しいですね」と温井代表は語っている。

よしつねごうとせきたんこちゃん
よしつねごうとせきたんこちゃん
よしつねごうとせきたんこちゃん
 青懇は現在「おたるものがたり2」として一月出版を目指して『よしつねごうとせきたんこちゃん』の発行準備をしている。絵とギャグは簑谷氏、シナリオはメンバーの沼田 光氏・三國順也氏が担当し、新たに鉄道や蒸気機関車がお目見えする街の怯えと夢が描かれている。
 どの地域においても新たな存在がうまれるとき、推進と反対の賛否両論がかまびすしくなるが、先見の明とそれを推進する信念の大切さを物語っている。石炭という近代化に欠かせない資源を鉄路と航路で結ぶ開発は、国内はもとより世界中に送られるという貢献を果たした。「絵本のプロの関係者には申し訳ないとは思いますが、歴史に興味のない方々が読まれて少しでも小樽に誇りを持ってもらえれば」と温井氏・簑谷氏は共に語っている。