小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
bg_top
alwHOMEalw読んでみるalw意匠(12) 塔

意匠(12) 塔



 屋根の上にさらに建造物が建てられているものを塔やタワーというが、塔における明確な定義はない。日本語の「塔」は「卒塔婆」、サンスクリット語の「ストゥーパ」からきているといわれているので、宗教的な意味合いを持つことは確かだ。その代表例は五重塔である。
 また欧米でも聖堂や教会など宗教的意味の塔形式の建物も多い。塔を宗教的には「天との接点」だという。
 さらに塔には、見張りという軍事的意味の塔屋もある。さらに、日本で「ウダツ」が出世の意味を持つものと同様に、西洋では塔は権威の意味も含まれている。

茨木家中出張番屋の煙出し
茨木家中出張番屋の煙出し
煙出し
 小樽の漁家建築の茨木家中出張番屋、旧白鳥家番屋には「煙出し」という塔構造がある。今日のように換気扇や空調システムなどない時代に、家の中で煮炊きをしたりする際には、文字通り煙を排気する機能が必要だったことによる。煙出しは他にも採光の機能を持つともいわれている。

カトリック富岡教会の鐘楼
カトリック富岡教会の鐘楼
鐘楼
 小樽聖公会、カトリック富岡教会などにも塔がそびえている。これは基本的に鐘楼(鐘を設置している塔)であり、天との接点という意味合いも備えている。

塔屋
 日本銀行旧小樽支店の正面から見て左奥には屋根より高い塔屋が建っている。これは高い位置から船の出入りを見るためと言われている。
 また正面には4つの塔がそびえているが、これはいわゆる権威である。今日でもこの建物は小樽のシンボル的存在として充分なのだから、明治45年に竣工した当時は、まさに誰もが「恐れ入った」ことは想像に余りあろう。