小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地域ブランド(3) 「小樽」という名のインパクト

試論「小樽ブランド考」3
マーケティングコンサルタント 朝比奈 知彦


小樽寿司屋通り
小樽寿司屋通り

ブランドとしての素質
 ある意味で、現在は旧来から「ブランド」として著名な「商品・サービス」にとって受難の時期ではないでしょうか…?
 その銘柄品としての商品力、「暖簾」としての伝統ある銘店と、名前だけで売れ、名前だけで高価な対価を受けていた銘店が、そのイメージだけで虚飾してきた「ブランド」としての内容を暴露されてきたのです。
 いつも伊勢志摩に行った時には買った和菓子。日本料理の銘店として、全国にその「銘柄」で老舗・銘店として出店し、その高価な料理を疑われなかった料亭など。
 その「ブランド」としてのイメージに安閑として、対顧客への努力を怠った結果でしょう。
 世界的なブランドは、常に「ブランド」力を保つため、時代に沿った顧客への対応、そして類似商品の排斥と、顧客が納得する「ブランド」としての内容を継承してきています。
つまり、「商品・サービス」としての高品質、妥当な価格、それに時代にミートした即応と、「ブランド」としての素質を常に自己チェックしています。
 そのような努力をしない似非「ブランド」が、整理の対象になっています。
 同様に、観光地、名所、銘店と呼ばれるところも、その競合努力と切磋琢磨がなければ、旅行代理店などのリストからもはずされ、訪れた人々からの口コミも減ってきます。

ブランドは創られる
 小樽の寿司店は、人口密度からいうとその店数は全国一だと言われてから10年以上経ちます。そして、その数の多さが、どのように伝聞したのか、「小樽の寿司は安くて美味い!」という良い意味での口コミになり、旅行代理店や観光客に広がりました。
その結果、小樽の寿司店は、その先行する良い風聞を落とさぬように努力し、それこそ「安くて美味しい!」寿司造りに励み、小樽ブランドの一つとして大きく輝き始めました。
 これなども「ブランド」が創られる過程の一例といえます。
 しかし、困る噂もありました。
 全国のブランド(銘品、銘店)で起こっているトラブルが、小樽の寿司店をも襲いました。心ない少数の寿司店の観光客への対応が、良からぬ噂として広がりました。
 真面目に頑張る寿司屋はもちろん、小樽全体にとっては、誠に残念なことですが、全体の努力が一隅の怠慢で迷惑をこうむることになるのです。
 それも「ブランド」になるための試練かもしれませんが…。「ブランド」も、努力なく創意なく時を過ごせば、たちまち顧客は他所に行ってしまいます。「ブランド」、それを見るまわりの眼が、その対価対応に応じて厳しく鋭くなってきているからです。
 「小樽運河」は、市民の小樽を再繁栄させる創意・努力から生まれました。
 そして、「小樽に行ったら、ぜひ寿司を食べるんだよ!」と、小樽の「寿司」も、その素質(品質・価格・人気)から「小樽」のブランドとしての道を歩み始めました。
 小樽の寿司屋通りも、関係者の知恵で「創られ」、市民と業者が一体化してその環境を「造り」、それに「寿司店」同士の努力がブランドへの道程を作ってきたと思われます。
 そういう意味からもからも、小樽の寿司が「ブランド」を確立・維持させるための創意工夫を、心がけねばなりません。
 もう一度、ブランドである素質に立ち戻って、顧客に「創意」を売ることを再考する必要があるでしょう。
 世界的なブランドでも広範にコピー商品が出回っています。本物と偽物のイタチごっこは永遠の課題でもありますが、商標登録を厳重にしたり取締りを強化したり、様々な努力をうかがい知ることもできます。
 「ブランド」は、出来るのではなく創られ、努力で発展していくものです。
(完)