小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地域貢献 〜外貨獲得〜 (3) 地域経済全体のパイを大きくしてくれる

株式会社 新倉屋
  代表取締役 新倉 吉晴 氏


新倉 吉晴 氏
新倉 吉晴 氏

 新倉屋は1895(明治28)年11月食料品雑貨商丸サ大阪屋として創業、以来114年、小樽でもトップクラスの老舗です。その新倉屋の二代目新倉吉晴社長に小樽観光と新倉屋についてお話を伺いました。

観光販売
編集(石井伸和) 新倉屋は、現在は小樽市外に店舗がないので、外貨獲得はもっぱら小樽に来る観光客もしくは近隣の市外客が対象になりますが、その割合は現在どのくらいですか?
新倉(新倉吉晴社長) 当社の4店舗全体の売り上げの半分くらいは築港にある総本舗が占めていますが、総本舗の市外客への売り上げは、日曜・祝日で約20%、平日で約10〜15%というところです。
編集 これは意外ですね。築港は観光客向けだと思っていましたが、結構市内のお客様が買いに来られているのですね?
新倉 はい。総本舗は大きな駐車場があるので、クルマ社会にあった新たな市内市場を総本舗が開拓したような結果になりました。
編集 瓢箪から駒ですね。
新倉 正直驚いています。そもそも築港進出は本店の工場が狭くなったことによる代替地が目的でした。そこで工場を建てるなら店舗もという付加価値的位置づけだったのですが、小樽のお客様が多く買いに来てくれているのは本当にうれしい現象です。もう一つは、当社は「だんごの新倉屋」というイメージが小樽の皆さまに固定してしまい、新たに開発した他のお菓子が、なかなか伸び悩んでいたという状況も、この総本舗は打ち破ってくれました。
編集 なるほど、築港進出はまさしく、新生新倉屋の契機となったのですね。

観光客の買い方
編集 さて、いわゆる観光客は、どんな買い方をされますか?
新倉 日本の方は「あれとあれとこれを」と複数をお土産的に買ってくださいますが、最近増えているアジアの方は単品を買って、椅子に座ってお茶をのみながら、その場で食べていかれるケースが多いです。
編集 花園本店でもそういう風景をよく見かけますが、あれもアジアの方ですか?
新倉 はい。花園本店にもアジアの観光客が訪れるようになってきました。喫茶感覚なのですね。
編集 こういう食べ方にも新たな市場が眠っているかもしれませんね?
新倉 そうですね。食べ方によって売り方も変えていかなければならないと思っています。

花園観光
編集 さきほど花園本店にも観光客がというお話がありましたが、彼らは何を求めて花園にやってくるのでしょうか?
新倉 私もそういう疑問をもっていましたが、今の観光客はちゃんと小樽の情報をもっていることがわかりました。インターネットなどの情報に加え、小樽が蓄積してきたお菓子文化の情報ももっているのです。したがってうちも含めた具体的な小樽のお菓子屋さんを目指してわざわざ花園に足を運んでくれていることになり、大変うれしいことです。先人たちの努力のお陰であり、その恩恵には感謝しています。

小樽の菓子文化
編集 全国的にも小樽の菓子職人は高いレベルであったと聞いています。小樽の菓子巡りなどは十分な観光資源になりますね?
新倉 そう思います。当社では長い間市民の皆さまに愛されるお菓子を心掛けてきましたが、もちろん今後は観光市場へ挑戦したいという希望もあります。しかし原点は市民に愛されることだということはいささかも揺るぎません。むしろ、観光客のための商品開発でいいのかという疑問も抱いています。本来の観光は市民に愛されているものが観光の対象となるべきだとかたく信じているものですから。
編集 同感です。今日のお話からも、観光客もパーソナル化してくるにつれて、そのような本物を見極める目をもってきていることがわかります。これからもご活躍を期待しています。本日はありがとうございました。

新倉屋総本舗(築港)
新倉屋総本舗(築港)

観光客に人気の石倉くるみ
観光客に人気の石倉くるみ